AIエージェント

AIエージェントの種類7選を解説!特徴や生成AIとの違いも紹介

AIエージェントの種類とは

AI(人工知能)の技術は日々進化しており、今では多くの企業が特定のタスクを実行してくれるようになるAIエージェントを活用して業務プロセスを変革しようとしています。

そんな注目されているAIエージェントですが、まだまだAIエージェントを活用して多くの業務を自動化している企業は少なく、実際は実験的にAIエージェントで業務を自動化できるのか?と検証している企業のほうが多いため、具体的にどんなことができるのか?AIエージェントにはどんな種類があるのか?と疑問に思っている方も多いと思います。そこで本記事ではAIエージェントの種類についてご紹介します。AIエージェントについて理解を深めたい方はぜひ本記事を参考にご覧ください。

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AIエージェントとは

AIエージェントとは「特定のタスクを実行するために設計された人工知能システム」のことを指しています。今までの生成AIと異なり、コンテンツを生成するだけではなく、タスクを実行するまでAIエージェントが自動で対応してくれることから、企業の業務プロセスを変革できる可能性を秘めており、近年注目を集めています。

AIエージェントの3つの特徴

よりAIエージェントについて理解するために、AIエージェントの特徴を3つご紹介します。

1. 自ら判断して動くことができる(自律性)

AIエージェントは特定のタスクを実行するために、プログラムされたルールだけに従うだけではなく、自身が状況を分析して必要に応じて判断や行動を最適化するという特徴があります。

たとえば営業活動において今までであれば、顧客の業種を分類し、業種に合わせた提案資料を準備するといったことはできましたが、AIエージェントを活用すると商談内容を把握して、次のアクションとして最も効果的な提案内容や資料を自ら判断して選定することが可能になります。これによって営業担当の対応スピードが上がるのはもちろんのこと、今後の商談のスキル向上に貢献することもできるとされています。

2. 複数の情報を同時に扱える(マルチモーダル対応)

AIエージェントはテキストだけではなく、画像や音声、動画など複数の情報を同時に処理し、統合的に分析することができるという特徴があります。今までの生成AIであればテキスト入力に対して、テキストが出力されるという形式が主流でしたが、AIエージェントであれば、複数同時の処理が可能です。

さきほどご紹介した営業活動の例をみてみると、今まではAIに担当者がまとめた議事録を読み取らせるだけでしたが、AIエージェントを活用すれば、商談の音声も加えて分析して、提案資料などを作成できるというイメージです。

3. 自分で学び成長できる(自己学習能力)

AIエージェントはタスクを実行するためにも「自ら学び成長する」ことができるという特徴があります。今までは大量の既存データから学習したモデルに、生成AIが優れたコンテンツを生成していましたが、AIエージェントはこれに加えて、タスクを実行した行動の結果を自ら評価したり、フィードバックを受けることで、継続的に判断や行動を最適化していきます。

さきほどご紹介した営業活動の例をみてみると、営業活動でAIエージェントが見込み顧客とのメールやチャットのやり取り、提案資料を分析して「どのような提案をしたときに成約率があがるのか」を自ら学習していくことができるようなイメージです。

AIエージェントには他にもっとどんな特徴があるのか、より詳しく知りたい方は以下の記事でご紹介しているので、ぜひ参考にご覧ください。

参考記事:AIエージェントの特徴とは?8つのポイントにわけて解説

AIエージェントと生成AIの違い

AIエージェントと生成AIにはいくつかの違いが存在します。大きな違いはそれぞれの達成したい目的です。AIエージェントはタスクを実行することが目的に対して、生成AIは名前のとおり、生成することが目的になっています。

またその他にもAIエージェントと生成AIでは、やり取りの仕方が違います、AIエージェントは私たちが入力した指示を待つのではなく、自律的に動くことが可能ですが、生成AIでは都度指示を出す必要があります。

より詳しくAIエージェントと生成AIの違いについて知りたい方は以下の記事でご紹介しているので、ぜひ参考にご覧ください。

参考記事:AIエージェントと生成AIの違いとは?8つの違いを解説

AIエージェントの主な種類7選

AIエージェントはAIの技術を活用して、様々な取り組みが実現できると期待されています。そこでAIエージェントが具体的にどんなことができるのかを理解するためにも、AIエージェントの種類を7つに分けてご紹介します。

1. 単純反射型エージェント

単純反射型エージェントは他の種類と比較してもシンプルな仕組みとなっていて、あらかじめ決められた規則や条件に従って即座に反応するという特徴を持つAIエージェントです。たとえば工場におけるベルトコンベア上の製品検査システムでカメラやセンサーで製品の状態を読み取り、事前に設定された合否の判定基準に合致しない場合は製造ラインから除外するといったプロセスにAIエージェントを活用するというようなイメージです。

このように自ら学習して判断基準を変化させるのではなく、あらかじめプログラムされたルールに従って動きます。単純反射型エージェントのAIエージェントは企業のルールが明確に定義されているタスクや定型的な業務を効率化するのに役立っています。

ただしこのAIエージェントは逆に複雑な判断が必要な業務への適応力が低いという弱点があります。あらかじめ設定していたルール以外の事象が起きてしまうと上手く対処できないといったイメージです。単純反射型のAIエージェントを活用するときは、定期的なルールの見直しや、別の高度なエージェントとの連携を行うことで、環境変化に対応しやすいシステム設計を心掛ける必要があります。

2. 目標ベース型エージェント

目標ベース型エージェントは、単純反射型エージェントよりも少し進んだ思考プロセスを持つAIエージェントといえます。あらかじめ設定された「目標」を達成するために、与えられた選択肢や行動パターンの中から最適なものを選択しようとするのが特徴です。

単純反射型エージェントと大きく違うのは、単にプログラムされたルールにそって動くのではなく「目標を達成するためにどのような行動が最適か」を検討するプロセスが組み込まれています。たとえば、自動運転システムで「交通事故を起こさずに、最適なルートで目的地に到達する」という目標に対して、道路状況や周囲の車の動きを考慮しつつ、最適な運転を実行するといったイメージです。

目標ベース型エージェントは単純反射型エージェントほどシンプルではないため、運用コストが高くなりがちになってしまいます。常に新しい状況や環境の変化に合わせて目標や行動指針を定期的に見直すことができる運用体制の構築が必要不可欠です。また設定する目標そのものが組織の方針とあっているのかを慎重に検討する必要もあります。というのもAIエージェントが目標を達成するために、想定していない手段を用いるリスクがあります。

3. 学習型エージェント

学習型エージェントは名前のとおり、過去の経験や環境によって得られたデータをもとに自ら学習を行い、判断や行動パターンを最適化していくAIエージェントのことを指しています。機械学習などの技術を活用して、行動に対する結果を評価し、より良いパフォーマンスを出すために自分自身の内部モデルを更新できる点が大きな特徴です。たとえば、顧客の購買履歴や行動データを取り込み、将来的な需要予測やパーソナライズされたプロモーションを提案することができるといったイメージです。

この学習型エージェントは単純反射型や目標ベース型と比較して、環境変化や新しいパターンにも柔軟に適応できるメリットがあります。ただし、アルゴリズムの学習に必要なデータ量や計算リソースが大きいため、このAIエージェントを活用するためには、十分なデータ量やインフラの整備といった準備が必要不可欠です。また学習プロセスがブラックボックス化しやすいという課題もあるため、その判断をした説明が求められるようなシーンでの活用は特に注意が必要です。

4. 効用型エージェント

効用型エージェントは、目標ベース型エージェントの発展形と捉えることができます。効用とは「個人が持つ選好を数量的に表現するために用いられる概念」を指しています。簡単にいうと、ある選択肢を取った場合に得られる満足度や将来の成長性といった定性的にみえる情報を可視化して複数の要素を総合的に評価するための指標というイメージです。

このAIエージェントは単に目標達成ではなく、定性的にみえる情報を可視化した指標を最大化または最小化することを目的としています。たとえば企業間の取引ではサービスの価格だけではなく、サービスの品質や契約リスクといった複数の要素で取引するかしないかの意思決定がされます。今まではこれらを指標として可視化することは難しかったのですが、効用型のAIエージェントを活用すると、これらの指標を可視化し、企業にとっても顧客にとっても納得感のある契約内容を提示できるようになります。

一方で、効用型エージェントを活用するときは、効用の設計がとても重要でまたその難易度が高いという課題に直面します。どの指標をどの程度評価するのかは、経営戦略やカルチャー、法律の観点など多くの要素を考慮しなければなりません。間違った形で評価してしまうと、想定していない行動をしてしまう可能性もあるため、この設定には専門的な知識が必要不可欠となっています。

5. モデルベース反射型エージェント

モデルベース反射型エージェントとは、環境から得られる情報をもとに現在の状態を推定し、その推定に基づいて行動を決定するタイプのAIエージェントです。簡単にいうと、過去の動向や経験を記憶して、今置かれている状況と似た過去の事例を照らし合わせながら、最適な手段を導き出す、いわば過去を教訓にしながら将来の行動を決められるAIエージェントというイメージです。

このタイプのAIエージェントを活用することで、需要の予測やリスク管理などが効率化できると言われています。たとえばオンラインショップでこれまでの販売データをもとに、次にどれくらい売れるかをAIエージェントが推定して在庫量を自動調整するイメージです。これによって、品切れや過剰在庫といったトラブルを減らし、さらにコスト削減にもつなげることが可能になります。

一方で、取り扱う対象が急激に変化する場合や、モデルが複雑になりすぎると処理が追いつかなくなるなどの課題があります。とはいえ環境を明確にモデル化できる領域では非常に有効なAIエージェントであり、企業が扱うデータが増えれば増えるほど、より精密な推定と高度な意思決定を可能にすることが期待されています。

6. 階層型エージェント

階層型エージェントは、複数の層(レイヤー)が連携しながら物事を判断して、行動を最適化するという仕組みをもったAIエージェントのことです。ここでいう「層」とは、上位から下位に向かって役割が分かれた複数の段階を指していて、それぞれの異なるレベルの意思決定を担います。たとえば、最上位の層では「全体的な目標設定」や「戦略立案」が行われ、中位の層では「具体的なタスクの分割」や「必要な手順の計画」そして下位の層では「実際に動作させるための制御」という形で、より細かいレベルの作業を担当します。

この階層型エージェントにおけるメリットは層に分かれているため、大規模で複雑なシステムでも管理をしやすい点にあります。上位の層が下位の層の指示をすべて把握する必要はなく、また下位の層は上位の層の意図をざっくりと理解しているだけで、具体的なオペレーションに専念できるため、それぞれの役割分担が明確になります。また、何か問題が発生した場合、どの層で問題が起きたのかを追跡しやすいため、メンテナンスにも有利です。

7. マルチエージェントシステム

マルチエージェントシステムとは、複数のエージェントがお互いに連携しながら、全体として高度な目的を達成するための仕組みを指しています。AIエージェントはそれぞれが個別の目標や知識、スキルを持っていることが多いですが、これらを特定の局面に対して最適な行動を行いつつ、集団として大きな目標を達成できるという特徴があります。

たとえばカスタマーサポートで、問い合わせ内容を受け付けるエージェント、製品情報やトラブルシューティングの知識を持つエージェント、顧客データベースを管理するエージェントなど、それぞれが違う役割やノウハウを持ちながら連携することで、より効率的で的確なサポートが実現できるようになります。製品の不具合に関する問い合わせが発生した場合、まずは問い合わせを受け付けるエージェントが自動で内容を分類し、技術的なサポートが必要であれば製品情報の知識を持つエージェントに対応を振り分けます。また、顧客データベースを管理するエージェントが購入履歴や過去の問い合わせ状況を照合し、ユーザーの背景や使用環境を把握することで、より適切な対応策を提案することが可能になります。

まとめ|AIエージェントには複数の種類がある

近年、特定のタスクを実行してくれるようになる「AIエージェント」が注目を浴びています。AIエージェントは今までの生成AIとは違い、コンテンツを生成するだけではなく、自ら判断して動くことができたり、テキスト以外にも音声や動画といった複数の情報を同時に扱えるという特徴が存在します。

今後AIエージェントは企業の業務プロセスを変革するものとして、その活用が期待されていますが、活用方法を想定するためにも、AIエージェントの主な種類を7つご紹介しました。シンプルにルールにそって動くものもあれば、過去の経験から学習して動くものなど、様々なAIエージェントがあるため、効果的に活用するためには、どのシーンでどんな課題を解決したいのかという目的を明確にすることが重要です。本記事が今後のAIエージェントの活用のヒントとなれば幸いです。

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この記事を書いた人
スマート書記ブログチーム

エピックベース株式会社が運営する「スマート書記」のブログ編集部です。議事録や文字起こし、生成AIやAIエージェントに関するノウハウなど、企業が業務効率化を実現し、さらにはDXを推進するための情報をお届けします。

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