AIエージェント

AIエージェントはどう活用できる?8つの活用シーンを紹介

AIエージェントの活用シーンとは

ビジネスの現場でAIの活用が急速に進んでいますが、特にAIエージェントと呼ばれる技術が注目を集め始めています。AIエージェントは「特定のタスクを実行するために設計された人工知能システム」のことで、今までの生成AIとは違い、タスクを遂行するために自らが判断・学習していくことができるため、ビジネスの現場で活用され、今後さらにその活用できる幅が広がると期待されています。

ただ、まだまだAIエージェントが「実際にどのような形で活用されているのか」と具体的なイメージがつかない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事ではAIエージェントの活用が想定できるシーンを8つ取り上げ、ご紹介します。AIエージェントを自社の業務に活かすことができないか?と考えている人はぜひ本記事を参考にご覧ください。

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AIエージェントとは

AIエージェントとは「特定のタスクを実行するために設計された人工知能システム」のことです。今までの生成AIとは違い、単にコンテンツを生成できるだけではなく、タスクを遂行するために、自らが考え、学習し判断していくことができます。

AIエージェントの3つの特徴

より具体的にAIエージェントを理解するためにも、その特徴をご紹介します。ここでは代表的なAIエージェントの3つの特徴をご紹介します。

1. 自ら判断して動くことができる

AIエージェントの大きな特徴は、単にプログラムされたルールに従うだけでなく、状況を分析して必要に応じた判断や行動を自律的に最適化できる点です。生成AIは与えられた指示に基づきコンテンツを生成しますが、AIエージェントは設定されたゴールや目的に合わせて自ら計画し、行動を実行します。そして、その成果をフィードバックとして取り込み続けることで、判断の精度を高められます。

この「自ら判断して動くことができる」自律性は、ビジネスの現場に大きな可能性をもたらします。たとえば顧客からの問い合わせ分析だけでなく、「最適なアプローチを行う」というゴールを基に自動的に対応策を検討・実行させれば、問い合わせの質を高め、担当者の負担を大幅に削減できます。

2. 複数の情報を同時に扱うことができる

AIエージェントは、複数の異なる情報を同時に扱えるという強みを持っています。従来の生成AIは主にテキスト入力からテキストを生成しますが、AIエージェントはテキストだけでなく、画像や音声、動画など多様なデータを同時に処理し、その結果を統合的に活用できます。

多彩な情報を一度に扱えることで、より包括的な洞察を得やすくなり、相互に関係するデータから新たな意味やパターンを発見する力が、AIエージェントの大きな強みといえます。

3. 自分で学び成長できる

AIエージェントは、タスクを遂行するために自ら学び、成長し続ける能力を備えています。これは単なるプログラム更新や学習モデルの再トレーニングではなく、自身の行動結果や外部からのフィードバックを取り込み、判断や行動を継続的に最適化していくプロセスを指します。

従来の生成AIが大量の既存データから得たモデルをもとにコンテンツを生成していたのに対し、AIエージェントは行動結果を自ら評価し、改善を繰り返しながら学習していく動的な要素が強化されています。「自分で学び成長できる」ため、業務プロセスを絶えずチューニングし続ける点がAIエージェントの大きな特徴です。

もっと細かくAIエージェントの特徴について知りたい方は、本記事でお伝えした特徴以外もご紹介しているので、ぜひ以下の記事を参考にご覧ください。

参考記事:AIエージェントの特徴とは?8つのポイントにわけて解説

AIエージェントの活用シーン8選

では自ら判断したり学ぶことができるAIエージェントはビジネスの現場でどのように活用できるのでしょうか。ここではAIエージェントの活用シーンを8つご紹介します。

1. マーケティング

AIエージェントではマーケティング活動で活用することができます。今でもMA(マーケティングオートメーション)ツールで自動で顧客の行動をスコアリングし、メールを配信することができます。ただスコアリングの設計は私たちが対応する必要があり、設計するためにも多くの分析時間が必要でしたが、AIエージェントを活用すれば、そもそもその設計自体も自動化することができるようになります。

さきほどAIエージェントの特徴の一つとして「自分で学び成長できる」というポイントをご紹介しましたが、AIエージェントを活用すれば、ただ自動で設計してくれるだけではなくその後より最適な設計はないかと自ら学び成果を最大化してくれるところまで自動で実行することが可能になります。

今まで手動で行っていたデータ分析やメール配信の手間がなくなるだけではなく、改善活動自体もAIエージェントが代わりに行ってくれるため、人的リソースをより戦略的な業務に集中させることも可能です。

2. 営業

営業活動においてもAIエージェントは大きな変革をもたらします。営業活動では、成約に繋がる見込み顧客を正確に見極めることがとても重要になります。今までは営業担当やチームの経験や勘に頼っていましたが、AIエージェントを活用することで、過去の成約データや商談の会話を分析し、本当にアプローチすべき顧客をリストアップすることが可能です。

またマーケティング活動同様に、ただリストアップするだけではなく、その顧客に対してメールを送信したり、日程調整を行ったりすることも可能になります。ただし、AIエージェントですべての営業活動を自動化すればいいというわけではありません。顧客との信頼関係構築は、人間同士のコミュニケーションが依然として大きな役割を担っています。AIエージェントはデータから傾向を見出し、最適解を提案してくれますが、最終的な判断や顧客との感情的なつながりを築くのは今と変わらず営業担当者自身になります。活用イメージとしてはAIエージェントにデータ分析や反復的な業務を自動化し、その時間でより高度な提案ができるようにするようにしましょう。

3. カスタマーサポート

カスタマーサポートの活動では、顧客への早い対応やクオリティが重要になりますが、AIエージェントを活用することでより実現に向けた取り組みが可能になります。特に顧客対応が24時間求められるビジネスでは、AIエージェントを活用するメリットが高いとされています。

たとえば顧客からの問い合わせ内容を自動で分類し応答する仕組みを構築し、問い合わせに対していつでもAIエージェントが回答することが可能です。問い合わせ内容が個別具体的な内容すぎて、解決しない場合は別途オペレーターにつなぐことも可能で、この取り組みによって従業員一人ひとりの負荷を軽減しつつ、サポートの品質を安定させることもできるようになります。

ただ顧客対応を自動化するだけではなく、顧客がどのような経緯でサポートに連絡をしたのか、その顧客は過去にどんな問い合わせをしたのかといった履歴情報をAIエージェントが自動的に収集し、担当者にリアルタイムで提示することもできます。これを活用することで、顧客がすでに体験しているトラブルや質問事項を重複して聞く必要がなくなり、ストレスのない対応を提供できるようにすることも可能です。

とはいえ、すべて自動化してしまうことにはリスクも存在します。たとえば感情的に高ぶった顧客への対応として、機械的な回答では不十分になってしまうことは容易に想定できると思います。最悪のケースでは企業のイメージを下げてしまうことにも繋がりかねません。このように、AIエージェントに全てを任せきりにするのではなく、適切なタイミングで人間がフォローに入る運用設計が大切になりますが、企業全体のサービス品質向上にもつながるため、今後ますます広がっていくと予想されます。

4. 採用

今までの採用現場では、大量の応募書類を採用担当者が目視で確認し、その中から面接に呼ぶかどうかを判断していました。AIエージェントを活用すれば、応募者のスキルや経歴を総合的にスコアリングし、企業とマッチングしている人材を自動的にリストアップし、日程調整まで対応することが可能になります。

面接を実施するまでの業務だけではなく、面接そのものにもAIエージェントを活用することができます。たとえば面接内容の音声をAIエージェントが読み取ることで、応募者の回答の仕方やその内容を分析し、企業のカルチャーとあっているかどうかを判定することも可能になります。

ただしAIエージェントを採用で活用するときは、バイアスの問題に注意する必要があります。というのも過去の採用データを学習したAIエージェントが、無意識のうちに特定の属性を持つ応募者を不利に評価してしまう可能性があります。過去のデータを重視するあまり、多様な背景を持つ人材を排除してしまうようなイメージです。

このような事態を避けるためにもAIエージェントで業務を自動化しつつ、アルゴリズムの設計段階からバイアスを軽減する仕組みが重要になってきます。

5. 社内研修

企業が成長していくうえで人材の育成はかかせません。今までは社内研修をするときに講師を招いてセミナーを行ったり、マニュアルや資料にもとづいて学習を進めたりといった方法が取られていますが、AIエージェントを活用することで、より最適な社内研修を実現することも可能です。

たとえば社内研修を受ける従業員の過去の学習履歴や得意分野や苦手分野を分析し、それぞれ適切な学習コンテンツを提案したり、進捗状況に合わせたフィードバックを提供することも可能になります。さらにはAIエージェントによるインタラクティブな対話を通じて、従業員が抱えている疑問や質問にリアルタイムで答えられるようになったり、膨大な研修資料を一方的に読み込むだけでは得られなかった学びを得るきっかけにも繋がります。

特に研修が長期化する場合や多岐にわたるスキルセットを扱う場合は、AIエージェントが各従業員に必要な学習内容を効率よく提案してくれるため、研修担当者が全員分の学習内容を管理・調整するという負荷を大幅に軽減できます。

6. バックオフィス

バックオフィスの業務では今でも大量の書類処理やデータ入力、問い合わせ対応などの反復的に行われる業務が存在します。AIエージェントを活用することで、こうして反復的に行われる業務を自動化することが可能になります。たとえば、AIエージェントが経費システムや在庫管理システムにアクセスし、社内規定や過去のデータを参照しながら処理を進めていくことで、多くのヒューマンエラーを防ぎつつ、迅速に業務を完結させられます。さらにAIエージェントが学習を重ねることで、業務フローの効率化やプロセス改善に役立つデータを蓄積し、それらをもとに業務改革の提案をしてくれる可能性もあります。

またバックオフィスの反復的に行われる業務をAIエージェントに任せることで得られるメリットは、単に時間やコスト削減だけにとどまりません。バックオフィスの業務は企業の基盤を支えるものであり、従業員の多くが関わるため企業の業務効率化のインパクトが大きいものとなります。

たとえば、経理部門での経費精算の処理時間が削減できれば、従業員への払い戻しが早く行われ、社内のキャッシュフロー管理にもプラスに作用します。また、ミスや抜け漏れが減ることで、コンプライアンスリスクの低減にもつながることが期待できます。これらの要素が重なり合って、企業全体のパフォーマンス向上に貢献することができます。

7. 議事録作成

会議の議事録作成においてもAIエージェントを活用することができます。今でもAIの技術を活用して文字起こしを自動化したり、その文字起こしから要点を抽出したりすることもできますが、AIエージェントを活用することで、会議中に発生したタスクを自動で担当者に割り振ったりと、単なる記録にとどまらず会議のフォローアップや管理業務にもできます。

その他にも会議中のキーワードや発言の頻度を分析し、重要度の高い内容にタグをつけ、あとから重要な情報をかんたんに検索することができるようになるといった活用方法も期待されています。AIエージェントを活用することで会議での議論に集中できるようになるだけではなく、今まで多くの時間をかけていた議事録作成の時間を削減し、さらにはその後のフォローアップ業務まで効率化することが可能になります。

8. 経営会議などの意思決定を行う会議

AIエージェントの得意とする分野のひとつに、膨大な非構造データを分析できるというものがあります。非構造データとはテキストや音声、画像、動画といったデータを決まった形で整理して活用できないデータのことを指しています。今まではそういった従業員同士のやり取りの履歴や音声記録といった非構造データは、膨大な情報を含んでいるのにも関わらず、扱いづらいデータでした。ただAIエージェントを活用することで非構造データの分析が実現でき、定量化が難しかった会議の発言ログなども分析対象になるため、これまでになかった視点から将来のリスクやビジネスチャンスを見いだせる可能性があります。

もちろん最終的な意思決定をするのは人間であることに変わりはありませんが、今まで以上に多角的な視点から情報を客観的に確認することができるため、確度の高い意思決定ができることが期待されています。

まとめ|AIエージェントはビジネスで多くの活用シーンがある

ビジネスの現場でAIの活用が急速に進んでいますが、近年その中でも「特定のタスクを実行するために設計された人工知能システム」であるAIエージェントが注目されています。AIエージェントを活用することで、営業やマーケティングといった業務の自動化・効率化だけではなく、意思決定のサポートといった今まで対応が難しかったシーンでもAIが活用できるようになります。

本記事でご紹介したAIエージェントの活用シーンは、今後想定できるシーンも含めてご紹介しています。記事をご覧いただいた方はすでにお気づきかと思いますが、今までの私たちが行っていた業務は大きく変革を起こし、より戦略的な業務に集中できるようになることが期待できます。今後のAIエージェントの活用のヒントとして本記事を参考にしましょう。

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この記事を書いた人
スマート書記ブログチーム

エピックベース株式会社が運営する「スマート書記」のブログ編集部です。議事録や文字起こし、生成AIやAIエージェントに関するノウハウなど、企業が業務効率化を実現し、さらにはDXを推進するための情報をお届けします。

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