【入門編】RPAとは簡単にいうと?意味と活用例をやさしく紹介
 
            この記事でわかること
- RPAが自動化できる仕事
- RPAとAIの違い
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、プログラミングの知識がなくても、パソコン上の定型作業をソフトウェアが代わりにこなす仕組みです。いわばパソコン作業を代行するロボットで、今ではこのRPAソフト自体を誰でも扱える時代になりました。
一方で、毎朝のExcel転記、同じ文面のメール送信、請求書の照合作業など「わかっているけど手が足りない」「ミスが怖い」といった繰り返し作業の沼に悩む方は少なくありません。
- 担当者に作業が属人化して引き継ぎに時間がかかる
- 繁忙期は残業が増える
- 人手不足で改善が後回しになる
これらは多くの現場で共通する課題です。RPAは24時間休まずに動き、決められた手順を正確に実行するため、属人化した作業を誰でも実行できる形に変えたり、ミスを防いだりなど、引き継ぎや教育の負担を大幅に減らしてくれます。
本記事では、RPAをまったく知らない方でも理解できるよう、入門編としてRPAの基本的な仕組みやできること、導入メリット、AIとの違いまでシンプルに解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
また、業務効率化にお悩みの方は、ぜひ議事録作成時間を削減できるスマート書記をお試しください。スマート書記は使えば使うほどAIの精度が上がる特許取得済の独自アルゴリズムを活用し、機密情報を学習させることなく、議事録作成時間を最大90%削減することが可能です。
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一言で説明:RPA = パソコン作業を代わりにやってくれるロボット
RPAとは、パソコン作業を自動で実行してくれるソフトウェアロボットのことです。単純な作業をRPAに任せることで、人はより創造的で重要な業務に集中できます。
難しい技術は不要
RPAの大きな魅力は、専門的なプログラミングスキルが不要である点です。多くのRPAツールは、マウス操作やキーボード入力を記録して、その動作をそのまま再現してくれます。
つまり、あなたが普段行っている「このアプリを開く」「ここをクリックする」「このデータを入力する」といった操作を録画する感覚で教えれば、次からはRPAが自動で代行してくれるのです。
最近ではドラッグ&ドロップで処理を組み立てられるノーコード型のツールが主流となり、IT部門に依頼しなくても現場のスタッフ自身が業務を自動化できるようになっています。これにより、業務改善のスピードが格段に上がり、現場主導の効率化が実現可能になります。
さらに、RPA導入の過程で業務フローを整理する必要があるため、無駄な作業や重複作業の削減といった副次効果も得られます。結果として、単なる自動化にとどまらず、業務全体の見直しにもつながるのです。
誰でも使えるソフトウェアロボット
RPAは部署や職種を問わず活用できます。経理なら請求書処理や経費精算データの集計、人事なら勤怠管理や入退社手続き、営業やマーケティングなら顧客データの更新や見込み顧客リストの整理など、多岐にわたる業務を自動化できます。
しかも、RPAは人間と違って疲れないため、夜間や休日にも働かせることができます。これにより、業務が停滞することなく進み、締切前の作業負荷を分散させることができます。
また、ロボットに作業を教えるプロセスは、業務手順を明確にすることにもつながり、属人化した作業をチーム全体で共有できるようになります。結果として、組織全体の生産性が向上し、働き方改革や残業削減にも貢献します。
どんな仕事を自動化できるの?
RPAは「人間がやるべきではない単純作業」を代わりに実行するのが得意です。特にパソコン上で繰り返し行われる作業はRPAにぴったり。ここでは代表的な3つの業務を紹介します。
データ入力
データ入力はRPAが最も得意とする分野です。例えば次のような作業を自動化できます。
- メールやPDFから注文情報を抽出してスプレッドシートに入力
- Webサイトから商品情報や価格を収集して一覧化
- 定期的なデータ更新や集計作業
人間が手作業で行うとミスが発生しやすいですが、RPAなら設定どおりに正確に処理します。夜間や休日も稼働できるため、翌朝にはデータがそろっている状態にすることも可能です。繁忙期の大量処理にも対応でき、営業リスト作成や生産計画入力など多様な業務で活用可能です。
定型メール送信
内容がほぼ決まっているメールはRPAで自動化するのが効率的です。
- 見積書や納期回答メールの送信
- 受注確認や入金案内メールの自動化
- 条件に応じた本文や添付ファイルの切り替え
送信履歴も自動保存されるため、誰に何を送ったかが明確になり、対応漏れを防止できます。さらに、返信をトリガーに次の処理を実行したり、担当者へ通知する仕組みも構築可能。夜間に一斉送信することで、翌朝には顧客の受信箱に届き、対応スピードが向上します。
請求書処理
請求書関連業務もRPAで大幅に効率化できます。
- 売上データから請求書を自動作成しメール送信
- 受領した請求書PDFから日付・金額を抽出して会計ソフトへ入力
- 異常値や不明な項目を検出し担当者へ通知
この仕組みにより、月末月初の締め作業がスピードアップし、残業削減やミス防止が実現します。支払期限や入金確認も自動化できるため、キャッシュフロー管理の精度も向上します。経理担当者は単純作業ではなく、より戦略的な業務に時間を使えるようになります。
RPAを導入するとこんなに便利
RPAを導入することで、日々の業務が驚くほど効率化されます。単なる「作業を自動化するツール」ではなく、時間や人材の有効活用、業務品質の向上につながる重要な解決策です。ここでは、導入によって得られる代表的なメリットを詳しく解説します。
時間の節約
RPAの最大の魅力は、単純作業にかかる時間を大幅に削減できることです。例えば、毎日数時間かかっていたデータ入力や請求書処理が、RPAを使えば人の手を介さずに深夜や早朝にも自動で実行されます。結果として、社員は本来のクリエイティブな業務や戦略立案に時間を使えるようになります。
また、RPAは24時間365日稼働できるため、人間のように休憩や睡眠を必要としません。夜間や休日にも処理を進められるため、業務全体のスピードが飛躍的に向上します。さらに、急な人員不足や繁忙期にも柔軟に対応でき、業務の遅延を防げるのも大きなメリットです。
さらに、単純作業にかかる時間の削減は、社内のコミュニケーションにも好影響を与えます。面倒な作業から解放されたメンバー同士が、情報共有やアイデア出しに時間を割けるようになり、結果的にチーム全体の生産性が向上します。
ミスの減少
人が手作業で行う業務には、どうしてもミスがつきものです。数字の入力間違いや送信先の誤指定など、小さなミスが大きなトラブルにつながることも少なくありません。RPAを導入すれば、同じ手順を毎回正確に繰り返して実行するため、ヒューマンエラーをほぼゼロに近づけることができます。
特に、請求書や契約書といった正確さが求められる業務では、RPAが大きな安心感をもたらします。間違いによる再処理や謝罪対応にかかる時間とコストを削減できるのも重要なポイントです。
さらに、RPAは処理ログを自動で記録するため、万一問題が発生した場合でも原因を素早く特定できます。これにより、再発防止策を打ちやすくなり、業務プロセスの改善も進めやすくなります。結果として、企業全体の信頼性が高まり、顧客満足度の向上にもつながります。
RPAとAIの違いをシンプルに解説
RPAとAIはどちらも「人の仕事を助ける技術」ですが、その役割は大きく異なります。ここでは、初心者の方でも一目で理解できるようにシンプルに整理します。
RPAは「作業の自動化」
RPA(Robotic Process Automation)は、名前のとおり「プロセスの自動化」を行うソフトウェアです。人間がパソコンで行っている定型的な作業をロボットが自動で代わりにやってくれます。
ポイントは、RPAは人間の指示どおりに「同じ作業を正確に繰り返す」ことに優れているという点です。たとえば、1000件のデータを転記する作業をミスなく短時間でこなすことができます。人間が行うと時間がかかり、集中力が切れるとミスが出やすい作業でも、RPAなら24時間365日ノーミスで実行可能です。
さらに、RPAは専門知識がなくても使える点がポイントです。プログラミングができない人でも、ドラッグ&ドロップや簡単な設定だけで自動化ができるツールが多く提供されています。つまり現場の社員が自分で業務を自動化することができるのです。
AIは「判断や予測」
AI(人工知能)は、RPAと異なり「人間のように考える・判断する」ことを得意とする技術です。膨大なデータを学習して、パターンを見つけ、最適な選択を提案したりします。
たとえば、顧客からの問い合わせメールをAIが自動で分類し、優先度の高いものを先に対応するよう振り分ける、といったことが可能です。また、過去の売上データから「来月の需要予測」を立てる、チャットボットとして自然な会話を行うといった応用もあります。
RPAとAIはよく混同されますが、RPAは「決められた手順を実行する作業者」、AIは「考えて判断するアシスタント」というイメージで覚えると理解しやすいです。そして両者は競合ではなく、むしろ組み合わせるとさらに強力です。RPAが作業を自動化し、AIがその中で判断や優先順位付けをすることで、より高度な業務自動化が実現できます。
ここでは、RPAとAIの違いを解説しましたが、RPAはDXとの違いも混同されることがあります。こちらの記事ではRPAとDXの違いについて詳しく解説していますので、より詳しく知りたい方はぜひ参考にご覧ください。
まとめ|まずは身近な作業から自動化してみよう
今回は、入門編としてRPAとは何か簡単に説明しました。RPAは「特別なITスキルがなくても使える作業自動化ツール」です。難しそうに見えますが、実際にはドラッグ&ドロップで操作を組み合わせるだけで、自分専用のロボットを作ることができます。
まずは毎日繰り返している作業から自動化してみましょう。例えば、請求書番号の入力や、取引先への同じ内容のメール送信など、誰がやっても同じ結果になる仕事はRPAに任せるのが効果的です。
RPAの導入は一気に全社展開する必要はありません。最初は身近な業務をひとつだけ選び、小さく始めて効果を体感しましょう。作業時間が減ったり、ヒューマンエラーがなくなったりすることで、導入のメリットをすぐに実感できます。そこから少しずつ適用範囲を広げると、全体の業務効率化につながります。
また、RPAについてより掘り下げて詳しく知りたいという方は、徹底解説編の記事もございますので、そちらもぜひご覧ください。
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よくある質問とその回答
Q. RPAとマクロの違いは?
RPAとマクロはどちらも「作業を自動化する」という点では似ていますが、対応範囲に大きな違いがあります。
マクロはExcelやGoogleスプレッドシートなど、特定のアプリ内での操作自動化に特化しています。一方、RPAは複数のアプリやWebサービスをまたいだ処理が可能です。たとえば、メールから注文情報を取得し、Excelに転記して、さらに社内システムに登録する、といった一連の作業も自動で行えます。
さらに、マクロはプログラミング知識が必要ですが、RPAはノーコードで操作を組み立てられるため、現場の担当者でも作業フローを作成できます。つまり、RPAは「マクロを超える自動化ツール」であり、業務全体の効率化に貢献することができます。
Q. RPAって無料で試せる?
はい、多くのRPAツールは無料トライアルやコミュニティ版を提供しています。無料版でも基本的な自動化機能は十分試せます。まずは1〜2個の簡単な業務フローを作成して、どれくらい効率化できるかを確認するとよいでしょう。
また、導入前に試すことで、ツールの操作性や社内環境との相性をチェックできます。RPAは導入後の定着が重要なので、実際に触ってみて現場で使えるかどうかを確かめるステップはとても大切です。
 
		 
		