生成AI「Claude」(クロード)とは?ChatGPTやGeminiとの違いや使い方、料金などを解説
この記事でわかること
- 生成AI「Claude」とは何か
- Claudeの始め方と基本的な使い方
- Claudeを利用する上での注意点
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「Claude(クロード)」という生成AIはご存じでしょうか?ChatGPTに始まり、生成AIがどんどん身近に感じられるようになってきた昨今。生成AIと言えば、ChatGPTだけでなく、Googleが開発しているGemini(ジェミニ)や、本記事でもご紹介するAnthropic社が開発したClaudeなども出てきました。
そのようななかで「日常生活や仕事にAIを活用してみたいけれど、どう始めればいいのかわからない」「AIを使うのにセキュリティや倫理面で不安がある」といった方も多いのではないでしょうか?そこでおすすめなのが今回ご紹介するClaudeです。
Claudeの大きな特徴のひとつは、安全性と倫理性を重視した設計であることです。併せて、高度な言語理解力と生成能力も備えているため、単純な質問応答だけでなく、文章の作成や校閲、プログラミングのサポート、データ分析など幅広く対応しており、日常生活からビジネスシーンまで活用できます。
本記事では、生成AIやClaudeが初めての方にも向けて、
などご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。また、気になるところから読みたい方は上記リンクから飛んでお読みください。
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Claude(クロード)とは?
Claude(クロード)とは、Anthropic社が開発したチャット型の生成AIです。安全性の高さが特徴のAIで、有害なコンテンツの生成を抑制した上で、人との自然で安全な対話を目指して開発されています。ブラウザ上で使用できるウェブ版に加えて、iOSとAndroidのアプリにも対応しています。
Anthropic社は、ChatGPTを開発しているOpenAIにいた研究者らによって2021年に設立された会社で、ChatGPTの使用モデルGPT-4の機能を超えたことで有名になりました。そんなClaudeについて、まずは料金プランから見ていきましょう。
料金プラン
料金プランは、Free、Pro、Team、Enterpriseの4種類が設けられています。それぞれの特徴を下記の表にまとめました。各プランについてより詳しく知りたい方は公式サイトの価格ページをご覧ください。
Free | Pro | Team | Enterprise | |
---|---|---|---|---|
料金 | $0 | $20 (1ユーザー1ヶ月あたり) ※年間サブスク割引だと$18 | $30 (1ユーザー1ヶ月あたり) ※年間サブスク割引だと$25 | 要問い合わせ |
対象 | 個人利用向け | クロードをより使いこなしたい人向け | 急成長中のチーム向け | 大規模なビジネス向け |
Freeプラン
Freeプランは、まずはClaudeを試してみたい、という個人利用向けのプランです。Freeプランの対応範囲は、画像やドキュメントについて質問をすること、また回数制限はありますが、最新モデルClaude 3.5 Sonetを使用することもできます。
Claude 3.5 Sonnetについては、『最新モデル「Claude 3.5 Sonnet」について』で解説していますので、こちらをご覧ください。
Proプラン
Proプランは、Freeプラン以上にもっとClaudeを使いこなしたい個人ユーザー向けのプランです。Freeプランで使えるClaude 3.5 Sonetの使用回数がより多くなり、また、Claude 3.5 SonetだけでなくClaude 3 Opusなどより多くのモデルを使用できます。また、新機能にも早期アクセスが可能になります。
月払いで$20ですが、年払いにすると割引があり、ひと月あたり$18で利用できます。ただし、2025年1月現在、年間Proプランはアメリカのみで利用可能な点は注意が必要です。
Teamプラン
Teamプランは、5人以上のメンバーがいるチームで利用できるプランです。Proプランの機能が全て使えて、かつ回数上限はProプランよりさらに多くなります。また、チーム利用が想定された管理機能などもあります。
月払いの場合は、1ユーザーあたり$30ですが、年払いにすると1ユーザーあたり$25です。例えば、5人メンバーのチームの場合だと、月払いでひと月あたり$150、年払いだとひと月あたり$125となります。
Enterpriseプラン
Enterpriseプランは大企業向けのプランのため、料金は要問い合わせのプランである。Teamプランのすべての機能に加えて、監査ログやクロスドメインIDの管理システム、権限の設定など、企業利用を想定したセキュリティ対応がなされています。
Claude(クロード)の特徴
Claudeの特徴は次の通りです。
- 高度な推論:複雑な認知タスクの実行
- 視覚分析:手書きのメモやグラフ、写真まで静止画を読み取って分析できる
- コード生成:HTMLとCSSを使用したWEBサイト作成をはじめ、複雑なコードベースをデバッグなど
- 多言語処理:リアルタイム翻訳、文法練習、多言語コンテンツの作成などが可能
公式サイトは英語のみですが、クロード自体はもちろん日本語にも対応しています。
Claudeの使用モデル
現在Claudeで使用できるモデルは
- Claude 3.5 Sonet (最新モデル)
- Claude Opus
- Claude Haiku
の3モデルです。それぞれで特徴が異なりますので、使用用途に応じてモデルを選択するとよいでしょう。
最新モデル「Claude 3.5 Sonnet」
引用:Anthropic
現在の最新モデルである「Claude 3.5 Sonnet」は2024年6月21日にリリースされました。この最新モデルは、ブラウザ上で利用するClaude.aiおよびClaude iOSで無料で利用できます。
Claude 3.5 Sonnetは、Claude 3 Opusの2倍の速度で動作するといったように、パフォーマンスが向上しています。ニュアンスやユーモア、複雑な指示に関する理解度が高く、自然な会話ができる点なども踏まえ、状況に応じた顧客サポートや複数段階を踏むようなワークフローを実行したりなど、複雑なタスクも処理できます。
AnthropicのClaude 3.5 Sonneを紹介したこちらのページでは、ChatGPTのGPT-4oや、Gemini 1.5 Proとの比較なども載っていますので、より詳しく知りたい方はご覧ください。
最高パフォーマンスモデル「Claude 3.5 Opus」
Claude 3.5 Opusは、3モデルの中でも最も知能が高いモデルです。デメリットは処理速度が遅いところですが、複雑な分析や、多くのステップを踏むようなタスク、高次の数学やコーディングタスクを処理できる、高知能な最高パフォーマンスモデルです。
軽くて早い「Claude 3.5 Haiku」
Claude 3.5 Haikuは、3モデルの中で最速モデルです。知能は他二つに比べると少し推論が浅い傾向がありますが、低レイテンシで迅速に処理するモデルのため、チャットボットやコード補完の作業に最適です。
ChatGPTやGeminiとの違い
Claudeの特徴のひとつであり、他の生成AIとの違いのひとつは、安全性に重点を置いた点にあります。Claudeは、倫理的な原則に基づいて設計された生成AIであり、有害なコンテンツの生成を抑制することを目指し、訓練されています。
さらに、Claudeは、話しかけられたことに対する返答に対して、どのように判断を下しているのかという根拠を説明できるように設計されている点が、他の生成AIとの違いとして挙げられます。また、人間らしい応答であったり、人との自然な会話も目指しています。
Claudeの最新モデル「Claude 3.5 Sonet」と、ChatGPTの「GPT-4o」、Gemini「Gemini 1.5 Pro」それぞれのベンチマークを比較した表は次のようになります。
それぞれのベンチマークの項目は次の通りです。
- Graduate level reasoning(大学院レベルの推論)
- Undergraduate level knowledge(学部レベルの知識)
- Code(コーディング)
- Multilingual math(多言語の小学校レベルの数学問題)
- Reasoning over text(テキスト推論)
- Mixed evaluations(さまざまな評価)
- Math problem-solving(数学問題解決)
- Grade school math(小学校レベルの数学)
Claude 3.5 Sonnetが、ChatGPTやGeminiと比較して、複数の項目で高い数値を出している、すなわち、AIの性能が高く評価されている、ということが一目瞭然となっています。
他の生成AIであるChatGPTやGeminiについては、下記の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。
Claudeの始め方
1. Claude. ai にアクセスする
2.登録に使用するメールアドレスを設定する
3. 登録したメールアドレスに届いた認証メールから「Sign in to Claude. ai」をクリック
4. クリックして飛んだ先のウェブページで電話番号の登録と「18歳以上である」というところにチェック
5. 登録した電話番号送られた認証コードを入力
6. 「Hello, I’m Claude.」と表示された画面が出てくる
7. 「Enter your full name」と書かれたところに名前を入力
8. 使用する上でのポリシーの説明が表示されるので「Acknowledge & Continue」(同意して続ける)をクリック
9. 使用上の注意点が表示されるので「Sounds Good, Let’s Bigin →」をクリック
これでClaudeの使用が開始できます。
Claudeの基本的な使い方
それでは基本的なClaudeの使い方を見ていきましょう。なお、ここではブラウザ版Claude. aiでの基本的な使い方を解説していきます。
まず、ログインすると次の画像のような画面が表示されます。
試しに画面中央の入力フィールドに質問を入力してみましょう。すると、画面中央に質問と、それに対するClaudeからの答えが表示されます(日本語に対応しているので、日本語で質問できます)。
例えば、「Claudeについて教えてください」と質問してみると、このような回答が得られます。
Claudeからの回答に対して、さらに追加で質問したり、詳しく掘り下げたい場合は、回答の下に表示されている入力フィールドに再度質問を入力します。
さて、ここで画面左上「Claude」のロゴにマウスカーソルを合わせると、過去に質問したやりとりが表示されたのがわかるかと思います。この左型の画面から、過去のやりとりを確認できたり、新しいチャットをスタートできます。
Claudeに質問した内容はこうして履歴が残ります。過去のやりとりをあとから読み返したり、または更に質問をしたりすることができます。そのため、1つのチャットであれこれと脈絡のない質問をするよりも、1つのテーマに対して1つのチャットを使用する使い方がおすすめです。
Claudeを利用する上での3つの注意点
1. 情報の正確性の確認
これはどの生成AIでも言えることですが、Claudeに質問して得られる回答は、常に正確であるとは限りません。特に、専門的な知識が必要な情報や最新の情報に関しては、別の信頼できる情報源で事実確認を行うようにしましょう。
また、Claudeの回答に用いられる知識は、2024年4月時点までの情報に基づいているため、最新情報ではない可能性があります。
マイナーな情報、専門的知識が必要な情報、具体的な引用や参照を提示しなければならない場合などは、必ず別の情報源で確認することに加えて、そうではない簡易な質問でも、常に出力された文章が必ずしも正確ではないということを念頭において利用するようにしましょう。
2. セキュリティとプライバシーに注意する
Claudeに質問するときには、個人情報や機密情報、パスワードやアクセス認証情報は入力しないように注意しましょう。例えば、Claudeを利用して文章を要約したい際に、要約元の文章が世の中に公表されている論文やニュース記事ではなく、社内の機密情報などの場合は特に注意が必要です。
また、個人で利用する場合には問題ありませんが、ビジネスの場で利用する場合は、必ず自社のセキュリティ方針とマッチしているか確認するようにしましょう。ツールをビジネスで利用したいときに、企業によっては、海外のサーバーの利用が難しいケースもあるため、細かなセキュリティ方針の確認が必要です。
3. 公式サイトは英語のみ。年間サブスクリプション対応も米国のみ。
Claude自体は多言語対応しており、もちろん日本語のプロンプトにも対応していますが、公式サイトは基本的には英語のみとなっています。ブラウザの翻訳機能を使えば、日本語にも変換できますが、翻訳が正しく表示されないこともあるので注意しましょう。
また、支払い方法ですが、現在日本では月額払いのみの対応で、年間サブスクリプションには対応していません。年間サブスクリプションで支払えば割引が適用されて、Proプランであれば月$18で使用できますが、月額払いのみの対応ということは、この割引は受けられない点も注意しましょう。
まとめ|生成AIの回答に安全性や倫理観を重視するなら「Claude」
本記事では、Claudeの始め方から基本的な使用方法、使用上の注意点まで解説しました。
Claudeは、無料プランでも利用できるClaude 3.5 Sonnetの処理速度などが優秀です。また、他の生成AIとの違いで言えば、回答の安全性を重視している点が挙げられます。Claude、ChatGPT、Geminiなど様々な生成AIがありますが、それぞれ特徴や得意としていることが異なるため、利用用途によって選択すると良いでしょう。
また、利用する上で、
- セキュリティ方針の確認が必要であること
- 情報が必ずしも正確ではない可能性があること
を必ず念頭におき、個人情報や機密情報は入力しない、Claudeから得た回答を100%信用しないなど、ユーザー自身で自衛して、特性を理解した上で利用するようにしましょう。
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