【要約力UP】要約のコツを徹底解説!具体例や練習方法も紹介
この記事でわかること
- 要約を作成するためのコツ・注意点
- 要約の具体例・練習方法
- 要約が自動でできるおすすめのツール
日常生活で要約が必要とされることは数多くあるでしょう。また、2024年度から英検に要約問題が取り入れられるなど、文章や発言を正確に要約する力への社会的な需要は、年齢を問わず年々高まっています。
要約には要約元の文章や発言の意図を正確に把握し、分析する能力が必要です。さらに、それらをわかりやすくまとめる必要もあり、難易度が高い作業です。では、どうすれば正確でわかりやすい要約ができるのでしょうか?
今回の記事では、学生や社会人、また日本語や英語などの言語を問わず、誰でも・どんな時でも使える
- 要約の書き方と手順
- 要約を書く際のコツ
- 時短で要約を作成する際に使えるAI要約ツール
について解説します。
スマート書記は、録音や文字起こし、AIを活用した要約など、議事録作成の自動化・効率化に必要な機能を全て揃えています。
- フィラー除去や用語登録で90%以上の高精度文字起こし
- 文字起こし結果を自動で要約・重要事項をリストアップ・発言を書き言葉へ変換でき、入力作業を自動化
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ぜひ一度スマート書記の要約をお試しください。
「要約」とは?
そもそも、要約では何をすることが求められるのでしょうか。
まずはじめに、よく混同しがちな「要約」「要点」「要旨」の違いから解説します。
種類 | 意味 | 特徴 |
---|---|---|
要約 | 文章全体の要点をつなげてまとめること | 元の文章構成を崩さずに短くまとめる |
要点 | 段落ごとの重要な部分のこと | 要点をまとめたものが要約 |
要旨 | 書き手が文章全体を通して最も伝えたいこと | 元の文章の流れに沿わなくてもOK |
要約とは、文章などの要点を文章・発言の構成に沿ってまとめることを指します。例えば、要約元が文章であれば、その書き手が伝えたいことを簡潔にまとめること、会議内容であれば、会議全体を通しての要点を簡潔にまとめることです。
まとめるために最も大事なのは、要約を作成する側の「理解力」です。書き手が読み手に最も伝えたい点はなにか、会議の最も重要でマストで共有しなければならないことはなにか、それぞれ物事の全体像とその要点を把握することが、要約作成に必要なスキルです。
そのため、要約を作成するときは、筆者・発言者が伝えたいことは何かについて、特に注意する必要があります。
要約に必要な5つのSTEP
では、具体的に要約とはどういった手順で書いていけばよいのでしょうか?ここではポイントを交えて解説します。
STEP 1. 【事前準備】要約文のボリュームを設定する
まずは、事前準備として、作成する要約文の文字数を設定しましょう。文字数を設定することで、元の文章や全体の内容から、どの程度の文字数や情報を削っていけばよいのかが見えます。
逆に試験やレポートなど、事前に字数が定められている要約では、設定された字数から、何を書くべきかを逆算する必要があります。
STEP 2. 要約元の全体像を把握し、理解を深める
要約の際に、どの文章や発言を拾うべきか迷うこともあるでしょう。
要約は、「元の文章や発言を、構成を崩さずにまとめること」が重要です。そのため、文全体の意味や構成を崩さずまとめるために、まずは、そもそも文章全体がどう言った内容なのかをしっかりと把握・理解しましょう。
文章の要約であれば、まずは文章全体に目を通して、全体像や構成を確認しましょう。会議の要約を作成する場合であれば、会議内容を振り返って、会議の全体像を把握しましょう。それにより、要約の方向性が定まるため、必要な情報の欠落や不要な情報が入る可能性を減らすことができます。
各文章を要約内で反映させるかどうかは、必ず文章や発言の全体像を理解してからにしてください。
STEP 3. 全体を意味段落で分ける
「意味段落」とは、形式的に分けられた段落のいくつかを、意味のつながりでひとつのまとまりを作っている段落を指します。全体像が把握できたら、その中で意味段落がいくつあるか分けて考えましょう。
この作業をすることで、筆者や発言者が、自分の主張をどのような順番で、どのような方法で伝えようとしているのかがわかりやすくなり、要約を書きやすくなります。
STEP 4. 要点となる部分を見つける
文章であれば書き手が一番伝えたいこと、会議内容であれば会議中で最も重要な点を見つけましょう。見つけるポイントとしては、STEP 3で分けた意味段落ごとに、何を伝えたいのかをピックアップすることです。意味段落の結論部分をチェックしてみましょう。
また、文章の最終段落などでは、筆者の真意が軽く触れられていることがありますが、これも要約する上で重要な情報となることがあるため、注意が必要です。
STEP 5. STEP1-4を元に自分の言葉でまとめる
STEP1から4を行なうことで、まずは全体像を把握してから、見えてきた全体像を細分化していき、要点の抽出までできました。ここまできたら、あとはそれを元にまとめることで要約が完成します。
ここでポイントなのは、元の文章をそのまま引用して使わないことです。元の文章をそのまま使用することは、著作権法に抵触する恐れがあります。要約においては、自分の言葉で要点を伝えることが重要です。
ただし、自分の言葉で伝えると言っても、そこに自分の考えや解釈は入れないように注意しましょう。
要約作成のコツはコレ!3つのポイント
大体の要約作成の手順や書き方が分かったあとは、要約作成の際のコツを押さえていきましょう。
1. 読み手に「伝える」「伝わる」ことを意識して書く
要約では、元の文章や会話を知らない人でも、要約を読んで意味がわかるような文章を書くことが求められます。
要約を読む側が要約された文章を読んだときに、全体像がイメージできるかどうか、必要な情報が何か伝わるかどうかを意識して書き、誰が読んでもわかる要約を作りましょう。
また、筆者や発言者が独特の表現・単語を使ってる場合は、文章を読んでいない・発言を聞いていない人でも意味がわかるよう、適宜文章・会話中の他の言葉や、自分の言葉を使ってわかりやすく言い換えると良いでしょう。
2. キーワードを拾って文章に含める
要約元の文章で何度も繰り返されている言葉は、キーワードであることが多いので、必ずチェックして、要約文に含めましょう。
ただし、「キーワードを抜き出しただけ」では要約とはならないので、注意が必要です。これについては次の目次で詳しく解説します。
3. 例文はすべてカットする
例文は、物事をより一層わかりやすく伝えるために用いられます。文字数を制限された要約を作成する際は、例文は要約の中に入れず、例文によって説明された結論・ポイントを記載するようにしましょう。
要約を作成するときはここに注意!4つのポイント
具体的に文章を書いていく中で注意すべきポイントも押さえておきましょう。
1. 曖昧な言い回し、くどい文末は避ける
「~だと思います」のような書き方は曖昧であり、かつ自分の考えになってしまいます。また、これらの曖昧な表現や丁寧表現を使うと、必要以上に字数が嵩んでしまいます。短い言葉で断定的に言い切るように書きましょう。要約文では「だ・である」調が用いられることが多いです。
2. 元の文章構成・順番は変えない
「要約」というのは、あくまで元の文章の論理構成を含めてまとめたものを指します。したがって、元の文章の論理構成を変えないように書きましょう。
3. 自分の意見や解釈は入れない
要約で求められるのは、筆者や発言者の言いたいことを客観的にまとめる作業です。このため、自分の意見や解釈など、本文中に書かれていないことを入れることは、指定がない限り絶対にしてはいけません。
要約を読んだ人が、要約に書かれている情報が誰の考えたことなのかわからなくなってしまうことを防ぐため、自分の考えや解釈は要約には入れないように心がけてください。
4.「キーワード」を抜き出しただけでは要約にならない!
要約初心者にありがちなミスとして、要約をするときに「文章中のキーワードや、大事そうなところをくっつける」というものがあります。しかしながら、ここまでご紹介してきたように、要約とは構成を変えないようにしながら、発言や文章の真意をまとめる作業です。そのため、文章全体の意味や論理展開・情報の優先順位など、先ほどまでご紹介したさまざまな要素を考慮しながら、要約を作っていく必要があります。
キーワードや重要そうな発言を抜き出してくっつけるだけでは、筆者や発言者の主張がわかりにくく、精度の低い要約となってしまう可能性が高いです。これまで要約を作る時、キーワードや重要そうな部分を繋げるだけだった、という人は、ぜひ上記のやり方を参考にしてみてください。
【シーン別】要約例と練習方法を紹介
ここまで、要約の手順、コツ、注意点をお伝えしてきました。ここからは
- ビジネス用要約
- 勉強・試験対策用要約
- 本・文献要約
の3つに分けて実際の要約例と練習方法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ビジネス用要約
ビジネス用要約では、 会議や報告書の中で最も重要な課題や決定事項に焦点を当て、要約を作成するようにしましょう。また、具体的な結論や数字がある場合はそれも要約に盛り込みましょう。
【要約前の文章】
本日の会議では、プロジェクトの進捗状況が議論された。特にマーケティングチームの進捗が遅れていることが問題視された。リソース不足が原因とされ、次回までに解決策を提出することが求められた。また、予算のコスト削減案についても議論が行われたが、具体的な案の決定は次回に持ち越されることになった。マーケティングチーム以外のチームはおおむね予定通り進行しており、開発チームは目標を上回る成果を挙げている。しかし、マーケティングの遅延が全体の進行に影響を与える可能性があり、迅速な対応が必要とされる。次回の会議では、新たなマーケティング戦略も話し合われ、外部の専門家を招いて解決策を議論する予定である。プロジェクトのスケジュールに遅延が出ないよう、各チームが適切に連携しながら進める必要がある。
【要約後の文章】
会議では、プロジェクト進捗の確認が行われ、特にマーケティングチームの遅延が問題視された。リソース不足が遅延の原因であり、次回までに解決策を提案することが決定された。予算に関するコスト削減案も議論されたが、詳細は次回会議で決定することになった。他のチームは順調に進行しているが、マーケティングの遅延が全体の進行に影響を与えるため、迅速な対応が求められる。
【練習方法】
- 新聞の100文字要約
毎日新聞の記事を1つ選び、100文字で要約します。何について述べているのか、結論は何か、という2点に着目して100文字で内容を要約しましょう。
- 会議後、内容を要約する
会議の後には、内容を箇条書きで要約します。5W1Hに着目し、必要最低限の情報に絞ってまとめましょう。会議に参加しなかった人にも正しく情報共有ができる要約文になっているか、実際に周囲の人からのフィードバックも貰うと良いでしょう。
勉強・試験対策用要約
勉強・試験対策用要約では、重要な出来事の順序や影響を時間軸で整理し、余計な背景説明は省くことが重要です。また、以下の例文で示しているように、特に歴史の文章要約では、戦争や事件の原因や結果を短くまとめ、世界への影響を明確に伝えることが重要です。
【要約前の文章】
第二次世界大戦は1939年、ドイツのポーランド侵攻をきっかけに始まった。ナチスドイツの侵攻により戦争が激化し、連合国側にはアメリカ、イギリス、ソビエト連邦などが含まれ、枢軸国側にはドイツ、イタリア、日本が加わった。ヨーロッパではドイツがフランスを占領し、太平洋では日本が真珠湾攻撃を行い、アメリカが参戦した。戦争は6年間に及び、1945年に連合国が勝利を収めた。ヨーロッパではドイツが無条件降伏し、アジアでは原子爆弾が広島と長崎に投下され、日本が降伏した。この戦争は世界中に大きな影響を与え、戦後の国際秩序の再編をもたらした。また、冷戦時代の始まりとなり、戦争後の世界情勢に大きな変化をもたらした。
【要約後の文章】
第二次世界大戦は1939年、ドイツのポーランド侵攻をきっかけに勃発した。連合国にはアメリカ、イギリス、ソビエト連邦が、枢軸国にはドイツ、イタリア、日本が含まれた。戦争は6年間続き、1945年に連合国が勝利を収めた。ドイツはヨーロッパで無条件降伏し、日本は原子爆弾投下後に降伏した。第二次世界大戦は、戦後の国際秩序や冷戦時代の始まりに大きな影響を与えた。
【練習方法】
- 教科書の1章を要約
勉強中の教科書の1章を読み、各段落の要点をメモした後、それを元に200文字で要約してみましょう。重要な情報だけをピックアップしようと意識するため、要約の練習になるだけでなく、その章の内容理解にも大きく役立ちます。
- 自分で問題を作成する
学習範囲から重要ポイントをピックアップし、自分なりに「○○文字で要約しなさい」という問題とその要約回答例を作成してみましょう。回答例を作るときは、試験時同様、時間を意識して作成してみてください。
本・文献要約
本や文献を要約する際には、まず文章全体のテーマや筆者の主張を掴みましょう。そこから、章ごとのメインポイントや重要な結論に焦点を当て、細部は省略します。物語の場合は一人称視点で描写されることもありますが、要約は客観的な視点で作成しましょう。
【要約前の文章】
ここでは、「走れメロス」を要約します。
青空文庫で公開されているため、要約より先に話の概要を知りたい方は、まずそちらをご覧ください。
参考記事:太宰治 走れメロス
【要約後の文章】
メロスは、暴君ディオニスに反抗し、親友セリヌンティウスを人質に取られた上で、3日以内に戻ることを条件に解放される。故郷に帰り用事を済ませるが、帰路で様々な困難に見舞われる。それでもメロスは全力で走り、約束の時間に間に合う。彼の誠実さに感動したディオニスは、二人を許す。
【練習方法】
- 長編は1章ごと、短編・論文は全体の内容を読了直後に要約
長編小説は1章ごとに、短編小説や論文は全体の内容を、読了後5分以内に200文字以内で要約してみましょう。小説は5W1Hを意識し、論文の場合は背景、目的、方法、結果、考察、結論から重要な点をピックアップするようにしましょう。
- レビュー作成
読み終わった文章について、誰かに内容を説明することを想定してレビューを作成します。主題や結論を入れて100文字程度で内容をまとめ、実際に周囲の人からフィードバックを貰ってみましょう。
ぜひ、自分の状況に合った要約例と練習方法を参考にして、要約文を実際に作成してみましょう。
AI搭載のツールを使って要約を作成する方法も
上記で解説したような方法で要約を書くことはできますが、今すぐに完成度の高い要約を作成したい、という方も多いでしょう。そこで、もうひとつの選択肢として、AIツールを使用して要約を作成するという方法をご提案します。
要約の精度はAIによりけりで、必ずしも正しい要約結果を作成してくれるわけではない点は注意が必要ですが、AIを使用する上での注意点さえ押さえれば、便利に時短で要約を作成できます。
今回は
- 会議内容を要約できるAI議事録作成ツール
- 論文やニュースの内容を短時間でインプットできるツール
- 要約から文章作成・資料作成までできるツール
の3つをご紹介します。
会議内容を要約できるAI議事録作成ツール
スマート書記
引用:スマート書記
スマート書記は累計利用社数5,000社を突破しているAI議事録ツールです。議事録作成の工数削減を目的としています。
会議内容をAIが文字起こしし、その文字起こししたテキスト情報を自動で要約できます。また、要約だけでなく、要点の抽出や重要事項のリストアップ、話し言葉を書き言葉へ変換することもできます。
スマート書記の特徴
- フィラー除去や用語登録で高精度な文字起こしを実現
- 文字起こし結果を自動要約や要点抽出で、全ての入力作業を自動化
- Zoom、Microsoft teamsなど全てのWeb会議ツールに対応
AI議事録ツールについて、機能や選ぶポイントなどを詳しく知りたい方は、こちらの参考記事もぜひご覧ください。
参考記事:【徹底解説】AI議事録ツールを選ぶときの6つのポイント!おすすめのツールも紹介
論文やニュースの内容を短時間でインプットできるツール
ChatPDF
引用:ChatPDF
ChatPDFは、PDFの内容を要約AIツールです。またPDFの内容を要約するだけではなく、その内容について質問をするとチャット形式で回答もしてくれます。
ただ要約して情報収集するだけではなく、自分が気になった点や要約されたものをみて疑問に感じた点などを質問し回答を得ることができるので、論文などの膨大な情報量のもののインプットに役立てることが可能です。
オンラインでの使用はもちろんのこと、アプリもあるため、使いやすいツールとなっています。
ChatPDFの特徴
- PDFの内容を要約するだけではなく、その内容について質問をするとチャット形式で回答
- 英文の文章に対して、日本語で質問しても日本語で回答が得られる
- 無料版があるため気軽に利用でき、有料版でも5ドル/月で利用しやすい
要約から文章作成・資料作成までできるツール
Canva
「Canva」と聞くと、画像編集で使うデザインツールとイメージされる方も多いかもしれませんが、実はCanvaに搭載された「Magic Write」というAI機能を用いることで、文章の要約をすることもできます。
Canvaでは、プレゼン資料やドキュメントなどの作成もできるため、「Magic Write」を活用して、Canva内で要約から資料作成までを一貫して行いたい人におすすめのツールです。
また、「Magic Write」は要約だけでなく、アウトラインの作成、文章続きを自動で作文、見出しや段落の生成機能、言い換えツールなども搭載されており、ブログ記事の作成やアイデア出ししたい人も、一度試してみると良いでしょう。
Canvaの特徴
- デザインツールとAIツールがCanvaでひとつにまとまっている。
- 無料のCanvaサブスクリプションに登録すれば、合計で最大25回利用可能
- Pro、Teams、またはNFPのサブスクリプションに登録すれば、1か月あたり最大250個のクエリを生成可能
今回は抜粋して紹介していますが、要約ができるおすすめのAIツールについては、こちらの記事で詳しく解説しているので、よろしければ参考にご覧ください。
参考記事:【2024】AIで文章を要約できるおすすめツール7選!目的にあわせて解説
【まとめ】読み手に伝わる文章を書こう!
今回は、要約を書く際のコツと具体例を解説しました。
文章を要約するためには、要約元の物事の全体像を把握する「理解力」が必要です。要約力を伸ばすということは、物事を俯瞰して見る理解力も同時に身に付き、また、それを相手に「伝える力」がつきます。
「伝える力」が身につくことは、要約を作成するスキルのみならず、様々なシーンで人とコミュニケーションを取る際に活きてきます。今回ご紹介した要約の書き方のコツを意識しながら、「伝える力」を磨いていきましょう。
また、AI要約ツールを活用することで、議事録や資料作成を効率化したり、論文やニュースなどの内容を短時間でインプットできたりしますので、選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか?
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