【例文付き】会話形式の議事録の書き方|テンプレート・要約形式との違い・読みやすくまとめるコツ
会話形式の議事録は、発言者ごとのやり取りを時系列で残す形式です。商談や要件定義のように、誰がどんな意図で話したかが後から重要になる会議で選ばれます。
ただ、いざ書き始めると手が止まります。
どこまで発言を残せばよいのか、線引きが分からない
書き上げると量が増えて、結局何が決まったのかが伝わらない
録音を聞き直して並べ直すだけで、会議のあとの時間が消えていく
そのためこの記事では、目の前の会議を会話形式で書くべきかを3つの問いで判断する目安から、基本テンプレートと3つの例文、残す発言を4つに絞る線引き、読みやすくまとめるコツまでを順に解説します。
商談、要件定義、インタビュー。発言のやり取りを残す会議ほど、あとで録音を聞き直す時間が伸びます。Otolioでは、会議中に文字起こしと発言者の振り分けが進み、会議後には要点が自動で整理されます。Web会議では、カレンダーに予定を入れておけばBotを自動で参加させて録音できます。音声を外部のAI学習に使わない設計のため、機密性の高い商談でも記録を任せられます。累計8,000社以上のご利用実績があります。
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会話形式の議事録とは?要約形式との違い
会話形式の議事録とは、会議や商談での発言を、発言者ごとに時系列で残す形式です。「誰が・いつ・何を話したか」が残るため、議論の流れと発言のニュアンスまで共有できます。
ただし、全発言を書き起こす形式ではありません。残すのは、意思決定に関わる発言・重要な質問・課題や懸念点・ネクストアクションの4つです。そのうえで決定事項を別立てにすると、量が増えても読み手が迷わずに済みます。
選ばれる場面は、商談・ヒアリング・要件定義・インタビューなど、発言の背景が後から効いてくる会議です。反面、書き込むほど要点は埋もれます。会議ごとにどちらの形式で書くかを先に決めることが、この形式を使いこなす前提になります。
会話形式と要約形式の違い
議事録の形式は、大きく会話形式と要約形式の2つに分かれます。発言や議論の流れを残したいときは会話形式、決定事項を短く共有したいときは要約形式です。
| 項目 | 会話形式 | 要約形式 |
|---|---|---|
| 向いている会議 | 商談・ヒアリング | 定例会議・進捗共有 |
| 情報量 | 多い | 少ない |
| 読みやすさ | 工夫が必要 | 高い |
| 作成負荷 | 高い | 低い |
| 発言ニュアンス | 残しやすい | 残しにくい |
顧客との商談や要件定義では、「誰がどのような意図で発言したか」が後の判断を左右します。ここは会話形式の出番です。社内の定例会議や進捗確認なら、決定事項だけを整理した要約形式のほうが読まれますし、共有も早く済みます。
会話形式と要約形式はどの会議で使い分ける?
会話形式と要約形式は、記録を後でどう使うかで選びます。以下では、3つの問いと会議別の目安から使い分けを整理します。
「経緯を残したいなら会話形式」といっても、実際の会議で経緯まで残すべきかは判断しづらいものです。そこで、自分の会議に当てはめやすい3つの問いで整理します。
使い分けを決める3つの問い
迷ったときは、次の3つに答えてください。
- 読み手:その記録を、会議に出ていない人が読んで判断に使いますか
- 経緯:「なぜそう決まったのか」を、あとから誰かに問われる可能性がありますか
- 引用:発言そのものを、提案書や報告書に引用して使う予定がありますか
この記事では、2つ以上あてはまる場合は会話形式を検討し、1つ以下なら要約形式を基本とする目安で整理します。
3つの問いはどれも、会議の後に記録がどう使われるかを確認するためのものです。会議に出ていない人が判断に使う場合や、決定の経緯を後から確認する可能性がある場合、発言を引用する予定がある場合は、やり取りを残す価値が高まります。反対に、こうした必要性が低い会議では、要約形式のほうが簡潔に共有できます。
会議別に見る使い分けの早見表
よくある会議を、向く形式と残すもので並べました。自分の会議に近い行を探してください。
| 会議の種類(例) | 向く形式 | 残すもの |
|---|---|---|
| 顧客との商談・ヒアリング | 会話形式 | 課題・要望・懸念を、言い回しごと |
| 要件定義・仕様の詰め | 会話形式 | 決定に至った経緯と、見送った案 |
| インタビュー・Q&A | 会話形式 | 質問と回答のやり取りそのもの |
| 契約条件の調整・トラブル対応 | 会話形式 | 合意までの発言と時系列 |
| 取締役会など、法令・定款・社内規程等で記録要件が定められた会議 | 記録要件を確認して決定 | 定められた記載事項 |
| 定例ミーティング・進捗共有 | 要約形式 | 決定事項とネクストアクション |
| 短時間の共有ミーティング | 要約形式 | 決まったことだけ |
| 参加者が多く、発言者ごとの経緯を追う必要がない会議 | 要約形式 | 論点ごとの結論 |
| 社内報告が目的の商談報告 | 要約形式 | 結果と次のアクション |
取締役会など、法令・定款・社内規程等で記録事項が定められている会議では、その要件を確認したうえで形式を決めてください。
要約形式が向くのは、発言者ごとの経緯よりも、結論や次のアクションを短く共有することが目的の会議です。参加者が多い場合でも、発言の経緯を後から追う必要がなければ、論点ごとに結論をまとめるほうが読みやすくなります。
同じ会社でも、部門や会議の目的によって必要な記録の粒度は異なります。発言レベルまで残したい部門と、決定事項だけで足りる部門が同時に存在することもあります。
会議の種類ごとに書式を用意する考え方は、議事録フォーマットの作り方を別記事にまとめました。会議別の完成品テンプレートをWordやExcelで整えたい方は、あわせてご覧ください。
会話形式で残したい4つの会議
会話形式が力を発揮するのは、発言そのものが後から使われる会議です。ここでは、早見表で会話形式として挙げた4つの会議について、何を残すかまで掘り下げます。
1. 商談・ヒアリング
顧客との商談では、発言の内容だけでなく、「どこに課題を感じているか」「どの説明で前のめりになったか」といった温度感も判断材料になります。会話形式で残しておくと、次の要素をチームで共有できます。
- 顧客の要望
- 懸念点
- 検討状況
- 温度感
とくに残したいのは、要約すると消える言い回しです。「予算はあるが決裁が通らない」と「予算が足りない」では、次の提案がまったく変わります。商談ならではの書き方やテンプレートについては、商談議事録の書き方と効率化のコツの記事も参考になります。
2. 要件定義・プロジェクト会議
システム開発やプロジェクトの進行では、「なぜその結論になったのか」が後から必要になります。要約形式では、決定に至る経緯が省かれることがあり、数か月後に判断理由を確認しづらくなる場合があります。会話形式なら、次の内容を後から確認できます。
- 検討背景
- 意思決定理由
- 各担当者の認識
- 保留事項
見送った案とその理由も、あわせて残してください。同じ提案が半年後にもう一度出てきたときに、議論をゼロからやり直さずに済みます。
3. インタビュー・Q&A
インタビューやQ&Aは、発言内容そのものに価値がある場面です。社内インタビュー、ユーザーインタビュー、採用面談、セミナーの質疑応答などが当てはまります。いずれも発言者ごとのやり取りを残すことで、文脈やニュアンスが伝わります。
後から記事やレポートにする予定があるなら、会話形式で残す価値はさらに上がります。要約してしまうと、引用できる言葉そのものが手元に残りません。
4. 合意形成が必要な会議
契約条件の調整、プロジェクトの方針決定、トラブル対応、労使協議などが該当します。こうした場で残すべきは、合意に至るまでの発言と時系列です。誰が何をどの順番で了承したかを追えれば、認識のずれを早い段階で修正しやすくなります。
会話形式の議事録は、単なる記録にとどまりません。意思決定の過程そのものを共有する役割も持ちます。
1つの会議の中でも粒度は変えてよい
「全部残すか、要点だけにするか」の二択で消耗している方には、三つ目の選択肢があります。議題ごとに粒度を切り替えるやり方です。
たとえば1時間の会議なら、前半の進捗確認は決定事項だけを箇条書きにし、後半の契約条件を詰めるパートだけ発言レベルで残します。
こう決めておけば書く量を減らしながら、後から必要になる部分を残せます。会議の冒頭で「今日はこの議題だけ細かく残します」と伝えておけば、参加者にも記録方針を共有できます。
なお、要約形式で短くまとめる力は、会話形式の議事録でも決定事項の整理に効きます。文章を短くまとめる7つのコツを別記事にまとめていますので、要約の精度を上げたい方はあわせてご覧ください。
会話形式の議事録のメリット・デメリット
会話形式には、発言の流れを残しやすい一方で、情報量が増えやすいという特徴があります。ここではメリットとデメリットを整理します。
メリット
発言者が明確になる
会話形式では「誰が何を発言したか」を発言者ごとに残せます。後から確認しやすくなるのは、次の4点です。
- 顧客要望
- 意思決定
- 担当範囲
- 発言責任
商談やプロジェクト会議では、この4点を明確にすることで認識違いを防ぎやすくなります。「担当を決めたはずだが、誰だったか分からない」といった確認の手間も減らせます。
議論の流れが残る
発言を時系列で並べるため、結論に至るまでの道筋が残ります。どの案が却下され、どんな懸念が挙がっていたのかまで確認できます。要約形式では省かれやすい検討の過程も、次の会議で振り返りやすくなります。
さらに、まとめた議事録だけでなく、元の発言や音声に関係者の誰もが戻れる状態をつくると効果が上がります。後からの「言った言わない」の余地が減り、認識のずれも小さくなります。
情報の抜け漏れを防ぎやすい
発言を細かく残すぶん、要約の段階で落ちる情報が減ります。顧客ヒアリング・要件定義・契約調整では、その場では脇道に見えた発言が後から重要になることも少なくありません。判断材料をできるだけ手元に置きたい会議では、会話形式が効きます。
デメリット
要点が埋もれやすい
情報量が増えるぶん、結論や重要事項が埋もれやすくなります。発言だけを並べると、「結局何が決まったのか分からない」状態になりやすいため注意が必要です。
会話内容とは別に、次の3つを整理して記載します。
- 決定事項
- 課題・検討事項
- ネクストアクション
この3つを冒頭か末尾にまとめるだけで、読み手の負担は大きく下がります。
作成時間が長い
発言を細かく記録するため、要約形式より工数が伸びます。会議が長くなるほど、次の工程に時間がかかりやすくなります。
- 録音確認
- 文字起こし
- 発言整理
- 文体修正
負担は時間だけではありません。Otolioが実施した250件以上の導入企業アンケートでは、会議中はメモに集中するため議論への参加が浅くなる、会議後に内容をほぼ全て聞き直している、という声が繰り返し挙がりました。
残す情報量が多い会話形式では、こうした負担が大きくなりやすく、書き手が議論に十分参加しにくくなることがあります。
情報量が増えやすい
詳細を残せる反面、文章量は膨らみます。発言をそのまま書き写すと読みづらくなり、どこが重要かも分からなくなります。不要な言い回しを削り、必要に応じて要約を添えてください。
会話形式の議事録の書き方|テンプレートと例文
書き始める前に決めるのは、発言をどこまで残すかです。線引きが決まれば、あとはテンプレートに沿って手を動かすだけになります。
発言はどこまで残せばいい?
会話形式では、後から確認する必要がある発言を中心に残します。ただし、会議の目的や社内ルール、法令上必要な記録事項がある場合は、それらを優先してください。
会議の音声をそのまま文字にすると、「えっと」「あの」といった言い淀み、言い直し、重複した表現、雑談まで残ります。
会話形式でも、会議を完全に再現する必要はありません。後から確認する価値のある発言を選び、不要な言い回しや重複を削って整理します。大切なのは、「全部残す」ことではなく、後から必要になる発言を見極めて残すことです。
社内共有用など速報性を重視する議事録なら、まず下書きを共有し、確認を受けながら補う進め方もあります。法定議事録や正式な記録として扱うものは、必要事項を確認してから確定しましょう。
書きながら迷ったときは、次の4つで足りているかを確かめてください。
- 意思決定に関わる発言(決まったこと・決められなかったこと)
- 重要な質問(相手が何を確かめたかったか)
- 課題や懸念点(次に持ち越す論点)
- ネクストアクション(誰が・いつまでに・何をするか)
基本テンプレート
会話内容だけでなく、「決定事項」「課題・検討事項」「ネクストアクション」を分けて書くと、後から読む人が探し物をせずに済みます。
会議名:〇〇会議
日時:yyyy年mm月dd日 HH:mm〜HH:mm
場所:〇〇(オンライン・会議室)
参加者:〇〇、〇〇、〇〇議題
・〇〇について
・〇〇について議事録
〇〇:
「発言内容」〇〇:
「発言内容」〇〇:
「発言内容」決定事項
・〇〇を実施する
・〇〇を次回会議までに確認する課題・検討事項
・〇〇の費用感を整理する
・〇〇案を比較検討するネクストアクション
・〇〇資料作成:田中(5/15まで)
・〇〇確認:佐藤(次回会議まで)次回会議
yyyy年mm月dd日 HH:mm〜
会話をすべて記録するのではなく、「後から確認が必要な発言」を中心に整理するのがポイントです。
社内会議の使用例
社内会議では、発言の流れに加えて「決定事項」と「担当者」を残すと、後の確認が短時間で終わります。
会議名:新サービス営業戦略会議
日時:2026年4月10日 14:00〜15:00
場所:オンライン会議
参加者:佐藤、田中、鈴木議題
・新サービスの営業戦略について
議事録
佐藤:
現在は大企業向け提案が中心ですが、中堅企業向けにも提案を広げたいと考えています。田中:
問い合わせ数は増えていますが、「導入イメージが湧きづらい」という声も多く届いていました。鈴木:
導入事例や比較資料を追加すると、営業現場でも提案しやすくなると思います。佐藤:
まずは中堅企業向けの提案資料を整備しましょう。決定事項
・中堅企業向け営業資料を新規作成する
・導入事例ページを追加する課題・検討事項
・競合比較資料の構成見直し
・業界別事例の追加ネクストアクション
・営業資料改善:田中(4月20日まで)
・導入事例整理:鈴木(4月25日まで)次回会議
2026年4月28日 15:00〜
インタビュー形式の使用例
インタビューでは、質問ごとに区切って記録すると、話の流れを追いやすくなります。
インタビュー日時:2026年4月15日 16:00〜17:00
場所:オンライン会議
参加者:
インタビュアー:佐藤
インタビュイー:田中花子インタビュー目的
・新サービス立ち上げの背景を確認する議事録
【新サービス立ち上げの背景】
佐藤:
新サービスを立ち上げた背景を教えてください。田中:
以前から「業務を効率化できるサービスを作りたい」と考えていました。特に会議後の情報共有に課題を感じていたことがきっかけです。【現在の課題】
佐藤:
現在、特に課題に感じていることはありますか?田中:
サービスへの関心は高まっていますが、導入後の活用イメージを伝える部分にはまだ改善の余地があります。【今後の展望】
佐藤:
今後の展望について教えてください。田中:
今後はAI活用を強化し、議事録作成だけでなく情報共有全体を効率化できるサービスにしていきたいです。
質問のテーマごとに見出しを立てるだけでも、読みやすさは変わります。
Q&A形式の使用例
Q&Aでは、「質問」「回答」「補足」を分けて書くと、後から必要な箇所にたどり着けます。
新商品開発会議 Q&A議事録
日時:2026年5月12日 14:00〜15:00
場所:オンライン会議質問1
質問者(高橋):
新商品のリリース時期はいつ頃を予定していますか?回答者(山田):
現在の開発状況では、7月中のリリースを予定しています。ただし、追加機能の実装状況によっては調整の可能性があります。質問2
質問者(高橋):
営業向け資料はいつ頃共有予定ですか?回答者(佐藤):
6月上旬までに初版を作成予定です。導入事例もあわせて掲載する方向で進めています。補足
・営業向け説明会を6月中旬に実施予定
・比較資料を別途作成予定
Q&A形式は、説明会・セミナー・社内共有会など、質問と回答を整理して残したい場面に向いています。なお、発言を一語一句そのまま残す「逐語録」とは目的が異なります。逐語録と議事録の違いや使い分けを知りたい方は、あわせて参考にしてみてください。
読みやすい会話形式の議事録を書く5つのコツ
同じ会議の記録でも、書き方ひとつで読まれるかどうかが変わります。読み手に伝わる形へ整える5つのコツを紹介します。
1. 発言をすべて書き起こさない
会話形式で難しいのは、「会話を残すこと」と「読みやすく整理すること」の両立です。会議の音声をそのまま文字起こしすると、次のものまで記録に残ります。
- 「えっと」「あの」
- 言い直し
- 重複表現
- 雑談
AI文字起こしを使う場合も、出力をそのまま共有するのではなく、「えっと」「あの」といった言い淀みや言い直し、意味の重複、議題と無関係な雑談を削り、発言の意味を変えない範囲で読みやすく整えます。
2. 発言者を統一表記する
「誰の発言か」が曖昧になると、後から確認するときに手が止まります。たとえば同じ人が次のように書かれていたら、読み手は別人かどうかを考えることになります。
- 「田中」
- 「田中さん」
- 「営業部 田中」
苗字のみ・フルネーム・役職付きのいずれかに、議事録内の表記を統一しましょう。参加人数が多い会議では、発言者ごとに改行するだけでも見やすさが変わります。
3. 結論・決定事項を別で整理する
情報量が多いぶん、発言だけを並べると「結局何が決まったのか」が読み取れません。会話内容とは別に、次の3つを整理して記載します。
- 決定事項
- 課題・検討事項
- ネクストアクション
議事録の末尾にこれだけ足しておくと、確認の速さが変わります。
決定事項
・営業資料を改善する
課題
・導入事例が不足している
ネクストアクション
・比較資料作成:田中(5/20まで)
社内共有用の議事録では、「発言内容」より「次に何をするか」が読まれます。アクションの整理は省けません。
4. タイムスタンプを活用する
長時間の会議では、後から特定の発言だけを確認したくなります。重要な発言には時刻を添えておきましょう。
14:25 田中:
競合比較資料を追加したほうが提案しやすいと思います。
時刻が残っていると、次の効果があります。
- 音声を再確認しやすい
- 認識違いを防げる
- 会話の流れを追いやすい
商談や要件定義など、後から見返す可能性が高い会議ではとくに有効です。
5. 録音環境を整え、AI文字起こしを活用する
会話形式の議事録は、録音の聞き取りやすさで作成時間が変わります。声が重なっていたり、話す人とマイクが離れていたりすると、文字起こしの精度が落ち、聞き直しの回数が増えます。
対面の会議では、まずマイクとの距離を見直してください。屋内向けのマイクが声を拾える範囲は1〜2m程度で、「手が届くところにマイクがあるか」が目安になります。PCの内蔵マイクは正面の音を拾う設計で、背面や横に座った人の声は弱くなりがちです。誰の発言か分からなくなる原因と直し方は、発言者が特定できない原因と3ステップの解決法を整理した記事が役立ちます。
手作業だけで会話形式の議事録を作ると、聞き直し・文字起こし・発言の並べ直しに時間を取られます。これらの工程に対応したAI議事録ツールを使えば、文字起こしや発言者の振り分け、要点の抽出を任せられます。
機密性の高い会話を扱うなら、AI学習への利用の有無だけでなく、データの保存方法やアクセス権限、暗号化まで確認してツールを選びましょう。
会話形式の議事録をAIで効率化する
会話形式は情報量が多いぶん、AIとの相性が良い形式です。ただ、任せてよい工程と、自分で決めるべき工程は分かれます。
AIに任せる工程と、自分で決める工程
AI議事録ツールを活用する場合、役割分担の一例は次のとおりです。
| 工程 | 担い手 |
|---|---|
| 録音・文字起こし | AI議事録ツール |
| 発言者の振り分け | AI議事録ツール |
| 発言の要約・要点の抽出 | AI議事録ツール |
| 決定事項とネクストアクションの下書き | AI議事録ツール |
| 残す発言の線引き | 人 |
| 決定事項の確定・担当者と期日の確認 | 人 |
| 社外に出す前の表現の調整 | 人 |
文字起こしは、そのままでは議事録になりません。AIが出したものを読み、意思決定に関わる発言・重要な質問・課題や懸念点・ネクストアクションのどれに当たるかを判断するのは人の仕事です。決定事項・担当者・期限が正しいかを確かめ、必要に応じて表現を直してから確定します。
この線引きが決まると、会議中の過ごし方も変わります。同アンケートで挙がっていた「会議中はメモに集中して議論に入れない」という負担は、記録をAIに任せて自分は議論に集中することで軽減できます。
商談の議事録づくりが変わった例
株式会社フィックスポイントのセールス&マーケティング部では、商談の議事録に最大1.5時間かかっていました。顧客のヒアリング内容が次の提案の質を決めるため、漏れなく残す必要があります。ただ、会話をしながら全ての内容を書き取るのは難しく、結局は商談後に録画の音声を聞き直しながら書いていました。
困っていたのは時間の長さだけではありませんでした。まとめた議事録だけでは商談時のヒアリング内容について共通認識を持ちにくく、チーム内で認識がずれることも課題でした。
録音から文字起こし、要点の整理までをOtolioに任せたことで、商談の議事録作成時間は65%削減され、30分ほどになりました。簡易的な議事録なら、あらためてまとめ直す必要そのものがなくなったといいます。元の発言に戻れるようになったことで、「あの発言はどういう意図だったのか」をチームで確認しながら次の提案を考えられるようにもなりました。
参考記事:商談の議事録作成時間がゼロに。対応できる商談数が増え、提案のクオリティ改善も実現|株式会社フィックスポイント
まとめ|会話形式の議事録は「整理」が決め手
会話形式の議事録は、発言の流れやニュアンスを残せる形式です。商談・要件定義・インタビューのように、「誰が何を話したか」が後から効いてくる会議に向いています。
一方で、発言をそのまま書き写すと量が増え、読まれない記録になります。書くときの拠り所は、次の4つです。
- 会議に出ていない人が読むか、経緯を問われるか、発言を引用するか。2つ以上あてはまる場合は会話形式を検討する
- 残す発言を、意思決定に関わる発言・重要な質問・課題や懸念点・ネクストアクションの4つに絞る
- 発言者の表記をそろえる
- 決定事項とネクストアクションを別立てで整理する
1つの会議の中でも、議題によって粒度を変えて構いません。全部を発言レベルで残す前提を外すだけでも、書きながら迷う時間は短くなります。
会話形式に限らず議事録全般の書き方を体系的に押さえたい方は、会議別テンプレートとNG/OK例をまとめた議事録の書き方の記事もあわせて読むと理解が深まります。
本記事のテンプレートとコツを参考に、自社の会議に合う形で会話形式の議事録を使ってみてはいかがでしょうか。
線引きが決まっても、録音を聞き直して発言を並べ直す時間そのものは残ります。ここが削れるかどうかは、読んで考えるより、いつもの会議で一度録ってみたほうが早く分かります。
会議中は録音・文字起こし・発言者の振り分けが進み、会議後には要点と次のアクションが自動で整理されます。あとは整理された内容を開き、残す発言を選んで、決定事項・担当者・期限を確認します。AIが出した要点には発言時刻が付くため、気になった箇所はクリックしてその場で聞き直せます。必要な箇所を確認・修正してから共有できます。
よくある質問とその回答
Q. 会話形式の議事録とは何ですか?
会議や商談での発言を、発言者ごとに時系列で記録する議事録の形式です。「誰が・何を話したか」が残るため、議論の流れや発言のニュアンスまで共有できます。商談・要件定義・インタビューなど、発言内容や意思決定の背景が後から必要になる場面で活用されます。
Q. 会話形式と要約形式はどちらを使うべきですか?
会議ごとに、会議に出ていない人が記録を判断に使うか、決定の経緯を後から確認する可能性があるか、発言そのものを提案書や報告書に引用する予定があるか、の3点を目安にします。この記事では、2つ以上あてはまる場合は会話形式を検討し、1つ以下なら要約形式を基本とします。同じ社内でも会議によって求められる粒度は変わるため、1つの形式に統一しようとしないことがポイントです。
Q. 会話形式の議事録では発言をすべて残す必要がありますか?
すべての発言をそのまま記録する必要はありません。残すのは、意思決定に関わる発言・重要な質問・課題や懸念点・ネクストアクションの4つです。実際の会議には言い淀み・重複表現・雑談も多く含まれるため、そのまま文字起こしすると読みにくくなります。この4つに当てはまらない発言は、省略を検討できます。ただし、会議の目的や社内ルール、法令上必要な記録事項がある場合は、それらを優先してください。
Q. 会話形式の議事録を読みやすくするコツはありますか?
会話内容とは別に、決定事項・課題・ネクストアクションを分けて整理することが一番効きます。発言者の表記を統一する、不要な言い回しを削る、重要な発言に時刻を添える、といった工夫も有効です。
Q. 会話形式の議事録はAIで効率化できますか?
できます。録音・文字起こし・発言者の振り分け・要点の抽出に対応したAI議事録ツールを使えば、これらの工程を自動化できます。一方で、どの発言を残すかの線引きと、決定事項や期日の確定は人が行う工程です。会話形式は情報量が多いぶんAI活用との相性が良く、作成時間の削減につながりやすい形式といえます。