会議の設計方法7ステップ|失敗しない目的設定・人選・アジェンダの作り方
ハイブリッドワークの定着により、職場のコミュニケーションのあり方は大きく変わりました。対面で済んでいた確認や相談がオンライン会議として切り出され、会議の数が増え続け、議事録作成や準備の時間が本来の業務を圧迫している職場は少なくありません。
一方で、
- 会議の設計をどこから手をつければいいのかわからない
- 目的・人選・アジェンダの作り方に自信が持てない
- 設計しても結局「ムダ会議」になってしまう
といったお悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、成果が出る会議を設計する7つのステップを、失敗パターン・種類別のポイント・実務で効くコツとあわせて解説します。「会議を設計し直そう」と思い立っても、そもそも会議の数自体が多すぎて、設計に取り組む時間がとれないという声もよく聞かれます。
週に10本以上の会議を抱えながら、議事録作成や準備の合間で全体設計まで考えるのは現実的ではありません。設計の話に入る前に、会議業務そのものを軽くする方法もあわせて紹介します。
会議1回あたりには、準備・録音・議事録作成・関係者への共有など、会議時間以外にも多くの付随作業が発生します。Otolioはこの一連の作業をAIで自動化し、本来注力したい設計や議論に時間を使える状態をつくります。累計8,000社以上、59,000人以上のビジネスパーソンにご利用いただいた実績があります。
Otolioがわかる人気3点セット資料(サービス概要・導入事例・機能詳細)をみる
会議設計とは|会議を「投資」として捉え直す
ここでは「会議設計」という言葉が何を指すのか、なぜ今この発想が必要なのかを整理します。
会議設計とは、目的の設定から参加者の選定、アジェンダ作成、進行、会議後のフォローアップまでを一つの流れとして組み立てる活動のことです。単に「アジェンダを書く」「ファシリテーターを決める」といった個別のテクニックではなく、「この会議で何を生み出すか」を起点に、必要な人・時間・場・道具を逆算してそろえる考え方を指します。
会議は、社員の時間という貴重なリソースを使う活動です。たとえば1時間の会議に6人が参加すれば、それだけで延べ6時間分の人件費が動いています。設計を伴わない会議は、コストだけがかさみ、リターンが見えない投資と同じ状態になりがちです。
会議設計が今求められる3つの背景
会議設計の重要性が高まっている背景には、3つの構造変化があります。
1. 会議の数が増え、議事録作成が業務を圧迫している
ハイブリッドワークの定着により、会議が細分化され、1日あたりの会議数が増えたと感じる職場もあります。「会議のたびに議事録に追われ、本来の業務が後回しになる」「会議数が増え続け、議事録作成だけが追いつかない」といった声が、多くの企業の現場から聞かれます。
会議そのものに加えて、準備・議事録・共有という付随作業が積み上がっているため、1本ずつの会議を雑に開催している余裕がなくなっているのです。
2. ハイブリッド会議で「設計依存度」が上がった
対面のみの会議と違い、オンライン・ハイブリッド会議では、参加者の発言タイミング、画面共有、録音、議事録共有まですべてを段取りでカバーする必要があります。場の空気や雑談で補えていた部分を、すべて設計で代替しなければ会議が機能しません。
3. AI・自動化ツールの活用前提が変わった
AIで議事録の自動作成やToDo抽出ができるようになり、「会議後の作業」を仕組み化することが現実的になりました。設計の中にツール活用を組み込めるかどうかで、運用負荷に大きな差が出ます。
「会議体」と「会議」の違い
ここで一度、関連する用語を整理しておきます。
- 会議:個別に開催される話し合いの場(今日の経営会議、明日の定例など)
- 会議体:特定の目的のために、定期的・継続的に開催される会議の集まり(経営会議体、四半期戦略会議体など)
会議設計には、1本ずつの会議を整える「個別会議の設計」と、会議体そのものをデザインする「会議体の設計」の2階層があります。本記事では主に前者を扱いますが、終盤のコツでは会議体レベルの判断にも触れます。
失敗する会議に共通する5つのパターン
ここでは、設計が抜け落ちた会議の典型的な5つの失敗パターンを整理します。自社の会議がどれに当てはまるかを確認したうえで、次章のステップに進むと、設計の効果を実感しやすくなります。
パターン1|目的が曖昧なまま開催されている
「とりあえず集まろう」「定例だから」という理由だけで開催される会議は、参加者にとって時間の浪費になりがちです。「この会議で何を決めるのか」「どんな成果を得たいのか」が言語化されていないため、議論が拡散し、結論が出ないまま時間切れになります。
たとえば、ある部門で毎週開催されていた進捗共有会議が、実態は雑談と近況報告のみで、決定事項がゼロという例もあります。目的が曖昧な会議は、生産性が低いだけでなく、参加者のモチベーションも下げてしまいます。
パターン2|参加者が多すぎて発言が偏る
「念のため呼んでおこう」で参加者を増やすと、発言ハードルが上がります。参加者が多すぎる会議では、発言者が一部に偏り、ほかの参加者が聞き役になりやすい傾向があります。
また、議事録担当を兼ねた中堅メンバーが、メモを取ることに追われて議論に参加できないという構造的問題もよく見られます。経営会議や役員会議で「発言録の作成をほぼ1人が担っており、本来の議論に集中できていない」という声は、多くの企業で共通する悩みです。
パターン3|アジェンダがなく議題が脱線する
事前のアジェンダ共有がない会議では、議題の優先順位がつかず、声の大きい人の話題に引きずられて時間が消費されていきます。「今日は特に話すことがない」「いつも同じ内容になる」というマンネリ化も、アジェンダ設計の不在が原因の一つです。
パターン4|決定事項が共有されず実行されない
会議が盛り上がっても、議事録の配布が遅れ、決定事項とToDoが関係者に届かなければ、合意は実行に移りません。「会議で決まったはずなのに、誰も動いていない」「同じ議論を翌月もしている」という事態は、会議後の設計が抜けているサインです。
パターン5|定例だからという理由だけで続いている
設計した当初は目的があっても、惰性で続いている定例会議には注意が必要です。「廃止するのは怖い」「過去にやっていたから」という理由だけで残っている会議は、棚卸しの対象になります。
これら5つに共通するのは、会議を「集まる時間」としてだけ捉え、目的から運用までを一連の流れで設計していない点です。次章では、これらを解消する7ステップを順に見ていきます。
会議の効率化全般については、関連記事も参考にご覧ください。
参考記事:会議を効率化する方法|4原則と会議タイプ別の進め方・フォロー術を解説
成果が出る会議を設計する7つのステップ
ここでは、成果が出る会議を設計するための7つのステップを順に解説します。すべてを一度に完璧にやろうとせず、まずはステップ1〜4だけでも実行すれば、会議の質は明らかに変わります。
| ステップ | 内容 | かける時間の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 会議の目的とゴールを言語化する | 5〜10分 |
| 2 | 会議の種類を見極める | 2〜3分 |
| 3 | 参加者を必要最小限に絞り込む | 5分 |
| 4 | アジェンダを設計し事前共有する | 10〜20分 |
| 5 | 時間と場を選ぶ | 5分 |
| 6 | 進行役と役割分担を決める | 3分 |
| 7 | 議事録とフォローアップの仕組みを組み込む | 5分(仕組み化後) |
ステップ1|会議の目的とゴールを言語化する
会議設計の出発点は、「この会議で何を決めるのか」「終わったときにどんな状態になっていたいか」を一文で書き出すことです。
たとえば、「来期の販促予算の配分案を、A案・B案・C案から1つに絞る」「採用面接の評価基準を、3つの観点に整理して合意する」のように、終了時の到達点をはっきりさせます。目的が曖昧な状態では、誰を呼ぶか、何分かけるかも決まりません。
このとき、「情報共有」「意見交換」と書くだけでは不十分です。なぜその情報を共有するのか、共有された結果どんな行動を取ってほしいのかという文脈までセットで言語化することで、参加者が「届いたつもり」で終わるリスクを減らせます。
ステップ2|会議の種類を見極める(意思決定/情報共有/アイデア出し/報告)
目的が決まったら、その会議がどの種類に当てはまるかを見極めます。一般に会議は次の4種類に整理できます。
- 意思決定会議:方針・予算・採用などの判断を下す
- 情報共有会議:方針や成果を関係者に伝え、認識を揃える
- アイデア出し会議:ゼロから案を発想する(ブレスト)
- 報告・進捗会議:状況を共有し、課題を早期発見する
種類によって、必要な人数・時間帯・場の作り方が異なります。たとえば、意思決定会議は論理的判断が冴える午前帯に、少人数で開くのが向きます。一方、アイデア出しは、参加者が集中しやすく、発想を広げやすい時間帯を選ぶことが重要です。
ステップ3|参加者を必要最小限に絞り込む
参加者の選定は、会議の生産性を大きく左右します。基本は「意思決定者+論点に直接関わる実務担当者」のみを呼ぶことです。
「念のため」「情報共有のため」で参加者を増やすと、発言ハードルが上がり、結論も出にくくなります。情報共有のみが目的の人は、会議に参加せず、議事録や共有資料の確認で足りるケースもあります。
会議体の規模別に、目安をまとめると次のようになります。
- 意思決定会議:3〜6名
- アイデア出し会議:4〜8名
- 情報共有会議:双方向のやりとりがあるなら8名以内
- 報告・進捗会議:チーム単位で5〜10名
ステップ4|アジェンダを設計し事前共有する
アジェンダは会議の設計図です。最低限、次の5項目を1枚にまとめます。
- 会議の目的とゴール(ステップ1で書いたもの)
- 議題と所要時間(優先順位順)
- 各議題の担当者・想定アウトプット
- 事前に読んでおく資料
- 参加者と役割
アジェンダは少なくとも前日までに参加者へ配布します。事前に目を通せる状態をつくれば、当日の議論が「資料を読む時間」ではなく「意思決定する時間」になります。
議題は「多ければよい」ではなく、「絞る」が鍵です。1時間の会議なら、議題は3〜4本までを目安にすると、各論点に必要な時間が確保できます。
ステップ5|時間と場(対面・オンライン・ハイブリッド)を選ぶ
会議の時間帯と場は、目的と参加者の状況から逆算して選びます。
時間帯の目安は、意思決定が午前、報告系は隙間時間、アイデア出しは早朝・夕方です。「論理的に判断する会議」と「自由に発想する会議」では、脳が動きやすい時間帯が違うため、可能なら使い分けます。
場の選び方も重要です。対面・オンライン・ハイブリッドそれぞれにメリットとデメリットがあります。
- 対面:熱量の高い議論には向くが、移動コストがかかる
- オンライン:参加ハードルが低く録画も容易だが、発言タイミングがつかみにくい
- ハイブリッド:両形態が共存できるが、オンライン参加者の疎外感が起きやすい
ハイブリッドを選ぶ場合は、会議用マイクスピーカーの設置、ファシリテーターが室内の雑談やジェスチャーを言語化するなど、追加の設計が必要です。
場を決める段階では、録音環境まで設計しておくと、後工程の議事録精度が大きく変わります。当社の独自検証では、AI文字起こしの精度は録音環境によって左右される度合いが大きいことがわかっています。上位のAIエンジン間で生じる精度差が約±7%に収まる一方、録音環境による精度差は約±16%にのぼります。
具体的には、集音マイクで遠い席の人の音声は約78%、PC内蔵マイクで遠い人は約82%、ICレコーダーは約85%、近くの集音マイクは約91%、マイク付きのWeb会議では約94%という結果でした。会議の場を決めるときにマイク環境まで含めて設計しておくと、議事録の手直しにかかる時間を減らせます。
ステップ6|進行役と役割分担を決める
会議当日の役割は、開催前に決めておきます。
- ファシリテーター:議題の進行・時間管理・脱線の制御
- 書記:決定事項とToDoの記録(AI議事録ツールで代替可能)
- タイムキーパー:各議題の制限時間を管理
ファシリテーターを置くだけで、論点の整理・発言の公平化・脱線の制御がスムーズになり、短時間でも質の高い議論が可能になります。「○○さんはいかがですか」と発言を促す、「この件は別途検討しましょう」と切り分けるといった具体的な動きが、設計どおりの会議を実現します。
書記については、AIによる自動文字起こしと自動要約を使えば、メモを取る担当者が議論から離脱せずに済みます。
ステップ7|議事録とフォローアップの仕組みを組み込む
会議の真の価値は、フォローアップによって決まります。設計の最後に必ず、議事録の作成と配布、決定事項の実行管理を組み込んでおきます。
実務的なポイントは次の3つです。
- 議事録は会議終了から24時間以内に配布する(記憶が新鮮なうちに)
- 決定事項・担当者・期限を明記する
- 次回の会議で前回の決定事項の進捗を必ず確認する
ここで一つ、設計上の重要な分岐があります。社内の議事録には「全発言を正確に残したい派」と「要点だけあれば十分派」の2タイプが共存していることです。役員会議・取締役会・公的機関の協議では発言録レベルの記録が求められる一方、営業の商談記録や日常MTGでは決定事項とToDoだけで十分です。
統一テンプレートで運用すると、詳細派からは「情報が抜けている」、要点派からは「冗長で読まれない」と両側から不満が出ます。会議の種類ごとに2〜3種類の議事録フォーマットを用意できる仕組みが、運用定着の鍵になります。
議事録の書き方そのものは、社内会議向けの解説も参考になります。
参考記事:社内会議の議事録の書き方完全ガイド|必須項目・コツ・失敗例と対策
会議の種類別|設計のポイント4パターン
ここでは、ステップ2で挙げた4種類の会議について、設計の勘所をそれぞれ整理します。すべての会議を同じ型で運用しようとすると、種類に合わない部分で必ず歪みが出るためです。
意思決定会議の設計ポイント
意思決定会議では、論点を最後まで絞り込み、判断を下すことが最大のゴールです。
設計上のポイントは、判断材料を事前にそろえること、決裁者が必ず出席すること、選択肢を3つ以内に絞ることの3点です。資料は前日までに配布し、当日は「論点の確認 → 各選択肢の比較 → 判断」の流れで進めます。
時間帯は午前中、人数は3〜6名が目安です。判断材料が不足したまま開催すると、結論が持ち越しになり追加会議が発生するため、準備不足のコストが大きい会議形態でもあります。
情報共有会議の設計ポイント
情報共有会議では、「情報が届いたか」ではなく「行動につながる文脈まで伝わったか」を意識します。
事実だけを伝えるのではなく、「なぜその情報が重要なのか」「受けてどんな行動が必要か」という文脈をセットで伝えることが質を決めます。経営方針の伝達であれば、表情・口調・間の取り方など非言語情報も含めた伝達が効果的です。
オンライン中心で開催する場合は、双方向性が下がるため、最後に「今日聞いた内容で、明日から変えることを1つ挙げてください」のような確認ステップを入れると、「届いたつもり」を防げます。
ある企業では、会議を「共有・議論・意思決定」の3種類に分け、共有会議は15分以内、事前アジェンダを必須とし、終了時に次のアクションを必ず決めるというルールを定めて成果を出しています。背景にあったのは、会議室を1時間予約して議論しても、振り返りの文化がないと次アクションが曖昧になり、二度手間が生じていた状態でした。
議事録が残っていれば、担当が曖昧になっても一度確認すれば済むため、確認のやり直しが減ります。共有会議でも、終了時に次アクションと記録の置き場所まで決めておくと、運用が定着しやすくなります。
アイデア出し会議の設計ポイント
アイデア出し会議では、心理的安全性の確保が最優先になります。
「批判しない」「質より量を重視する」「他者のアイデアを否定せず、そこから発想を広げる」をルールとして冒頭で共有し、参加者全員が自由に発言できる空気をつくります。
たとえば、誰かの案に対して「それは難しい」とすぐに否定するのではなく、「その案を別の顧客層に応用するとどうなるか」「別の手段で実現できないか」と考えることで、議論が広がりやすくなります。
批判が一度でも出ると、ほかの参加者が発言をためらうようになるため、ファシリテーターは特に注意が必要です。また、参加者は専門分野が異なるメンバーを混ぜると、突破口になる視点が出やすくなります。
参考記事:ブレストミーティングとは?具体的なメリットや4つの意識したいポイントも紹介
報告・進捗会議の設計ポイント
報告・進捗会議では、共有の効率と課題の早期発見が両立できる設計が理想です。
事前に進捗フォーマットを統一しておけば、各自の口頭報告を最短化でき、議論すべき課題に時間を使えます。「順番に状況を読み上げるだけ」になっている会議は、ドキュメント共有で代替できないか検討するのも一手です。
毎週の定例なら30分以内、月次なら60分以内を目安に時間を区切ります。参加者全員が発言する形式にこだわらず、課題のある案件にだけ時間を集中させると、会議の生産性が上がります。
会議設計の質を高める4つのコツ
ここからは、7ステップを踏まえたうえで、会議設計の質をさらに高める4つのコツを紹介します。
コツ1|会議のコストを「給与×時間×人数」で可視化する
会議をコストで可視化すると、設計の解像度が上がります。
たとえば、平均人件費5,000円/時の社員8人が1時間の会議をすれば、それだけで40,000円のコストです。月4回の定例会議なら年間約192万円の時間コストが発生します。
なお、会議の真のコストは会議そのものの時間だけではありません。実際の現場では、事前のアジェンダ作成、会議後の議事録作成、お礼メールや関係者への共有まで含めると、会議時間の2〜3倍の工数が発生しているのが実態です。1時間の会議でも、前後の付随作業を合わせると2〜3時間が動いている計算になります。試算する際は、この付随作業まで含めてコストを捉えると、設計の優先順位を判断しやすくなります。
設計の前段で「この会議のリターンはコストを超えるか」を一度試算する習慣をつけると、「やらない」「人数を減らす」「時間を短くする」という選択肢が現実味を帯びます。
コツ2|役職別に響くメリットを設計に織り込む
会議設計を社内に通すとき、現場・マネージャー・経営層で響くメリットは大きく異なります。
- 現場:議事録作成の時短/会議への集中
- マネージャー:議事録品質の均一化/属人化の解消/部下の業務負荷軽減
- 経営層:音声・会話の資産化/組織ナレッジの継承/全社統制
会議設計を提案する相手の階層に合わせて、伝えるメリットの優先順位を入れ替えます。経営層向けの稟議では、「時短」だけでなく、「会議で発生した音声・会話を組織のナレッジ資産として蓄積し、AIで活用できる」というストーリーが決め手になることも多いです。
コツ3|「会議をやらない」選択肢を常に検討する
会議設計の最大のレバーは、「やらない」「短くする」「人を減らす」「非同期に置き換える」の判断にあります。
- 一方通行の情報伝達 → メール・チャットで十分
- 30秒で済む連絡 → 朝会で1分
- 30人参加の全社報告 → 録画+質問チャネルで非同期化
「集まる必要があるか」を毎回問い直すと、自然と会議の総量が下がり、残った会議の質を上げる余力が生まれます。
コツ4|AI議事録ツールで設計と運用を半自動化する
設計したルールを毎回手作業で運用するのは大きな負担です。AI議事録ツールを取り入れると、ステップ6(記録)と7(フォローアップ)の運用負荷が大きく下がります。
具体的には、AIが自動で文字起こし・要約・決定事項やToDoの整理を行ない、会議後のメール下書きまで自動生成できる状態にしておけば、書記担当者が議論から離脱せずに済みます。コクヨ株式会社では、専門用語が多い約2時間の会議でも議事録作成時間を90%削減(約4時間→約30分)した実績があり、株式会社東京ドームでは経営会議の議事録作成時間を50%削減した事例もあります。
設計の運用を支える土台として、ツールで対応できる部分は自動化し、人は判断と議論に集中するのが、現実的な落としどころです。
参照:専門用語が多い会議の議事録作成時間を90%削減。Web会議ツールとOtolioの文字起こしの違いとは|コクヨ株式会社
参照:最大6時間かかっていた経営会議の議事録作成時間を50%削減|株式会社東京ドーム
会議設計で気をつけたい3つの注意点
ここでは、会議設計を進めるうえで陥りがちな落とし穴を3つ取り上げます。
注意点1|形式だけ整えても「目的なき会議」は活性化しない
アジェンダを整え、ファシリテーターを置き、議事録も配ったのに、会議が形式的になることがあります。原因の多くは、ステップ1の「目的の言語化」が抽象的なままだからです。
「来期方針について議論する」ではなく、「来期の重点投資先を、3つの候補から1つに絞る」と書けるレベルまで具体化します。形式は中身に従うものであり、中身が空のままでは、どれだけ形式を整えても活性化しません。
注意点2|オンライン・ハイブリッドでは情報格差が起きやすい
ハイブリッド会議は、対面参加者とオンライン参加者の間で情報格差が起きやすい形態です。
対面側が雑談やアイコンタクトで自然にやり取りしているうちに、オンライン側の意見が埋もれてしまうケースは多く見られます。
発言の順番制を取り入れる、ファシリテーターが室内のジェスチャーを言語化する、会議用マイクスピーカーで音声品質を上げる、といった追加設計が必須です。
参考記事:ハイブリッド会議のやり方・課題・解決策|今日から実践できる成功のポイント
注意点3|議事録と決定事項の管理を担当者任せにしない
議事録の作成・配布・進捗管理を、毎回特定の担当者の善意に頼ると、退職・異動でノウハウが失われます。
仕組みとしてフォーマット・配布ルート・次回の確認タイミングを固めておき、AI議事録ツールを使う場合も、保存先・共有範囲・テンプレートを統一しておくと、担当者が変わっても運用が継続します。
AIに任せきりにせず、要約や決定事項を必ず人が一度目視で確認するルールも忘れずに組み込みましょう。
まとめ|会議設計で「集まる時間」を「成果が出る時間」に変える
会議設計とは、目的の言語化からフォローアップまでを一連の流れで組み立てる活動です。本記事では、失敗する会議の5パターン、成果が出る会議をつくる7ステップ、種類別の設計ポイント4つ、質を高めるコツ4つ、注意点3つを紹介しました。
すべてを一度に変える必要はありません。まずは目の前の会議1本に対して、「目的とゴールを一文で書く」「参加者を絞る」「アジェンダを前日までに配る」だけでも、議論の質は大きく変わります。設計の運用負荷が気になる場合は、議事録やフォローアップをAIに任せる選択肢も含めて、自社に合う形を探してみてはいかがでしょうか。
会議の設計まで考えたいのに、目の前の議事録と準備で手が回らない、というのは多くの管理職・DX担当者に共通する悩みです。設計を学ぶ価値は確かにありますが、設計の前提として「会議業務そのものの負荷」を下げておかないと、ステップ4以降が実務に定着しにくくなります。
設計と運用を両輪で進めるなら、運用側の負荷を仕組みで吸収する選択肢を一度検討してみる価値があります。
7ステップを設計しても、毎回手作業で議事録を作り、ToDoを共有していては運用が続きません。Otolioは会議前の準備・録音・自動議事録・関係者へのメール下書きまでをAIで自動化し、設計したルールが現場で回り続ける状態をつくります。導入企業では議事録作成時間を最大90%削減した事例もあります。
よくある質問とその回答
Q. 会議設計はどこから手をつければよいですか
まずは目の前の1本の会議に対して、「目的とゴールを一文で書く」「参加者を絞る」「前日までにアジェンダを配る」の3つから始めるのがおすすめです。会議体全体を一度に再設計しようとすると挫折しやすいため、定例会議1本ずつ整えていくのが現実的です。
Q. 会議の目的が複数ある場合、どう設計すればよいですか
理想は1会議1目的ですが、現実には情報共有と意思決定が混在することもあります。その場合は、議題ごとに「これは共有」「これは判断」と種類を区別し、所要時間と進め方を変えて運用します。意思決定と発散(アイデア出し)は同じ会議に詰め込まないほうが質が上がります。
Q. 設計しても会議が長引いてしまいます。どうすればよいですか
時間が読めない原因の多くは、議題が多すぎるか、判断材料が不足しているかのいずれかです。アジェンダ作成時に議題を3〜4本までに絞り、各議題に「想定アウトプット」を明記すると、議論が拡散しにくくなります。それでも長引く場合は、判断材料の事前共有を強化します。
Q. 議事録の作成を担当者任せにしない方法はありますか
AI議事録ツールを使うと、文字起こし・要約・決定事項やToDoの抽出までを自動化できます。担当者は最終確認だけを行なう運用にすることで、属人化を防ぎつつ、配布のスピードも上げられます。フォーマット・保存先・共有範囲を統一しておくと、担当者が変わっても運用が続きます。
Q. 会議体そのものを見直したいときは、何を基準に判断すればよいですか
「廃止・統合・短縮・非同期化」の4択で検討するのが一案です。具体的には、開催のたびに発生する人件費(給与×時間×人数)と、その会議で得られている成果を並べ、リターンが見合っているかを判断します。1度も決定事項が出ていない定例は、廃止または非同期(チャット・録画共有)への切り替え候補です。